「生姜からあげだれのチキンカツ丼」という名称を目にして、違和感を覚えない者はいないだろう。「生姜からあげだれ」だとまるで、唐揚げがタレの一部のようになってしまっている。生姜ダレがかかった唐揚げ、の間違いだろうか? そもそも、唐揚げが入っているのに、同じ鶏肉を揚げた食べ物であるチキンカツの丼とは、これいかに。

メニュー名の書き間違いか? ──などと思い「生姜からあげだれのチキンカツ丼」を期間限定発売している『かつや』に乗り込んだ筆者は、夢のような丼に出会ってしまった!

・唐揚げはタレだ!!

とんかつやカツ丼など、揚げ物を中心に提供している飲食チェーン店『かつや』。

「生姜からあげだれのチキンカツ丼(637円)」は、かつやの企画・令和のSUPER HUNGRY SALEの第2弾として2019年8月19日から期間限定発売されているメニューのようだ。

「生姜からあげだれのチキンカツ丼」の看板をよく見てみると、「生姜からあげのタレ?」と書いてある。「生姜からあげ」とは、それのタレとは何なんだろうか。『かつや』初訪問の筆者には分からない定番商品なのだろうか──そんな疑問も、そのすぐ下にある「から揚げ大盛り(2倍)」に目と心を奪われて消えていく。108円プラスで唐揚げが倍になるって凄くない!?

未知なる丼に心を躍らせながら、「生姜からあげだれのチキンカツ丼」を注文。もちろん唐揚げは2倍! はやる気持ちを抑えながらワクワクして待っていると、すぐに来た。これが謎の丼、生姜からあげだれのチキンカツ丼か〜!

丼にぎっしりと、タレがよく絡んだ唐揚げが乗っている。メインのはずのチキンカツが見えづらいレベル……! 「チキン・オン・ザ・チキン」状態の丼、迫力が半端ない。

『かつや』の定番だというカツ丼(梅)と比較してみると、丼の大きさは少ししか変わらないのに、大量の唐揚げのせいか「圧」を感じる。

しかしそんな大量の唐揚げたちは、ただたくさん乗っているわけではなかった。生姜焼きを思わせる、生姜のよく効いた甘辛いタレがよく絡んだ唐揚げたちこそが、チキンカツの「タレ」だったのだ! 唐揚げたちは丼の主役として乗っているのではなく、チキンカツのタレとして「かけられて」いるのだ。

そのため、チキンカツには唐揚げの他には一切タレがかけられていない。唐揚げに絡んだタレがチキンカツに染み込んでいる部分はあるものの、チキンカツはいたってプレーンな状態で丼に乗っている。

チキンカツとともに「タレ」である唐揚げも口に運び、一緒に味わう。口の中がサクサクのカツと鶏肉でいっぱいになるものの、生姜の爽やかな風味のおかげでしつこさを感じない。いくらでも食べられる……。なにこの夢のような食べ物、令和1の大発明では?

チキンカツ1切れにつき、「タレ」を2〜3個一緒に頬張っても、唐揚げ2倍のおかげか「タレ不足」に陥ることはなかった。安いし美味しいし、学食とかにあったら毎日食べるわこれ。おまけに丼には、「味変」用のマヨネーズまで添えられている親切ぶり。

「タレ」である唐揚げにマヨネーズを絡めてみると、スッキリとした生姜焼きの風味がまろやかになり、新しい美味しさが爆誕。また、テーブルの上に置かれていた壺の中に入ったお漬物も美味しく、ご飯が足りなくなるほど進んでしまった。

夢中になって食べていると、あっという間に完食。もっと食べたかった、と思えるほどの良い加減だった。

・お弁当にも出来る

「生姜からあげだれのチキンカツ丼」は2019年8月19日から1カ月程度、国内の『かつや』で期間限定販売されている。ただし、在庫がなくなり次第終了とのことなので、気になった方は是非お早めに。唐揚げをチキンカツの「タレ」としていただく、という夢のような体験が出来る機会はそうそうない。

ちなみに、お弁当として持ち帰ることも出来るようなので、食べきれるか不安、という少食な方も安心して、ぜひ挑戦してみて欲しい。

参考リンク:かつや公式HP
Report:伊達彩香
Photo:RocketNews24.

▼ごちそうさまでした!