突然だが、あなたは「かき氷」にどんなイメージをお持ちだろうか? 誤解を恐れず言うと、私(中澤)のかき氷に対するイメージは子供向けのスイーツという感じ。確かに、海や祭りで食べたら雰囲気あるけど、所詮氷だ。食べに出向くほどではない。

そんな私のかき氷の概念をぶっ壊したのが「糸かき氷 ミントチョコ」である。アイスクリームのような濃厚な甘み、しかしながら、スプーンを入れるとふわっふわ。しかも、ミントチョコ味ってどういうこと!?

・ひっそりとした入り口の階段を上ると

そんなかき氷を出しているのは、新大久保にあるカフェ『Seoul Cafe』である。カラフルで活気ある雑多な路地裏に埋もれるように口を開ける入り口。2回くらい前を通りすぎたぞ

しかし、2階は明るく広い。階段を上ったらお洒落な雰囲気漂うカフェがあってオジサンびっくりだよ。そんな隠れ家的カフェに入ると女性客でいっぱいだった。男1人で来ているのは私だけである。

・初めて見るかき氷の味

この時点で、圧倒的なスイーツパワーを感じて震えていると、韓流イケメンお兄さんがメニューをくれた。どうやら、糸かき氷には「ミルクティー」「チョコ」「抹茶」「ミントチョコ」「マンゴー」と5つの味があるもよう。

って、普通かき氷の味って「いちご」とか「ブルーハワイ」じゃないの? 「抹茶」「マンゴー」はまだ常識的だが、「ミルクティー」「チョコ」「ミントチョコ」味は初めて見た。っていうか、かき氷に合うの? というわけで、「ミントチョコ(税別1200円)」を注文したところ……

私の知ってるかき氷と違う


冒頭で書いた通り、「かき氷」をただ削った氷にシロップをかけたものと認識していた私。しかし、出てきたかき氷は、細長い糸状で氷自体が目の冴えるようなミントグリーンに輝いている

さらに、小瓶でチョコがついており、かき氷にかけることでミントチョコ味となるようだ。氷にチョコが合いそうな気が全くしないのだが、とりあえずかけてみると……


やっぱり違和感が半端ねェェェエエエ!

「その幻想をぶち殺す!!」とばかりに私のかき氷に対する概念をぶっ壊していく「糸かき氷」。驚くべきことにまだ食べる前である

そう、まだ食べてもいないのだ。私はまだ一歩も踏み出していないではないか。キング牧師は言った。「疑わずに最初の一段を登りなさい。階段のすべて見えなくてもいい。とにかく最初の一歩を踏み出すのです」と。疑わずに踏み出せ


意を決してスプーンを入れると……

ふわっ♪


一切の抵抗なくスプーンがめり込む。かき氷が私にこう語りかけているようだ。「自分こう見えて結構ちゃんとしたかき氷ッスよ」と。よし。お前の気持ちは分かった。きっと今まで偏見に苦しんできたのだろう。ならば食べようじゃないか。パクリ。

ふわりと口の中でほどけて溶ける食感は紛れもなくかき氷。しかしながら、このミントの濃厚な味はどうだ……まるでアイスクリームのように舌に絡みついて余韻を残す

そんなミントの味にチョコのビターな甘さがベストマッチなことは言うまでもない。しかも、ソース後がけのため、チョコの味に濃淡があり、スッキリと甘みが交互にやって来るではないか! これぞミントチョコ!!

超ウマイ。食べる前から私のかき氷に対する概念をぶち壊し続けた『糸かき氷』は、最後に「かき氷は食べに出向くほどではない」という概念をぶち壊してくれたのだった。今年の夏は糸かき氷で決まり!

・今回紹介した店舗の情報

店名 Seoul Cafe
住所 東京都新宿区大久保1-16-30
営業時間 11:00~23:00
定休日 無休

Report:中澤星児
Photo:Rocketnews24.
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▼注文すると発信器のようなものを渡される。これが鳴ったらメニューをカウンターに取りに行くシステムだ

▼つけ添えでついてきたチョコケーキもビターでおいしかった

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