反社勢力への闇営業から、パワハラ体質が暴かれた吉本興業。2019年7月22日には、岡本社長が謝罪会見を行ったのだが、事態は収束するどころかさらなる熱を帯びている

そんな中、フジテレビの『直撃LIVE グッディ!』で北村弁護士が会見を見た上での私見を述べたのだが、さすが弁護士。忖度なくズバッとぶった斬るその姿にネットで称賛が集まっている

・ネット称賛

「忖度なしに言った事に拍手」「北村弁護士無双」などの声が集まっている23日放送の『直撃LIVE グッディ!』。取り上げられた話題は、闇営業から派生した吉本興業圧力騒動である。

所属芸人や経営陣の進退にまで発展しているこの問題。岡本社長が会見で「冗談」と言った全員クビ発言について、北村弁護士の弁護士としての見解は以下の通り。

「恫喝というのは皆さんパワハラと言ってますが、あれは犯罪行為です。『あなたの後輩もみんなまとめてクビだよ』というのは、事実上、生活の糧を奪うわけですから。

財産に対する害悪の告知と言って、これは脅迫罪にあたる行為なので。それを手段にして、かつ会見させないようにしようとしたとなれば、これは強要罪という犯罪行為なんですよ」

──と、バッサリ。ちょっとでも忖度があると出てこない言葉である。さらに、会見がダラダラとして意味不明だったことについて話が及ぶと、以下のように斬り捨てた。

・会見が意味不明になった理由

「ぐだぐだぐだぐだ言うでしょ。経緯とか理由とか聞いてもいないのに結論を答えない。これはよくあることです。証人(尋問)なんかは。

自分の答えることは信用してもらえない。つまり嘘だから信用してもらえない。だから色んなことを言ってなんとか誤魔化そうとする。そういう証人尋問の法廷とそっくりだったんです」

──こちらも切れ味抜群。MCの安藤優子アナが「会見が長かったので、集中力も途切れ答えが緩慢になったのかも」と問いかけると、「事前に整理しきれなかったんです。あの部分は。事実を言ったら非難されることになる。犯罪行為ですから」と私見を展開した。

・「恫喝発言は冗談」について

さらに、「テープ回してないやろな?」という発言や全員クビなどの恫喝発言について、岡本社長は会見で「冗談」と言ったが、北村弁護士は以下のように疑問を呈していた。

「あの(発言の)直前は弁護士も含めて人払いをしていますので、これから自分がかなり悪いことを言うと自覚している。それがまさに脅迫罪という行為かどうかそこまでは理解していないにしても、かなり悪いことをしようとして自覚して人払いをしてますんで。

その後のテープ発言は、これはもう一貫していて、まさに自分が悪いことをしようとしている。マジな言葉だと僕は理解しますがね」

──と、やはりキレッキレ。もちろん、情報が出そろっていない状況のため、この後本件がどう転ぶかは分からない。だが、名刀・北村ここにあり。トレンドに入るのも分かる切り込みっぷりであった。天晴。

参照元:直撃LIVE グッディ!
執筆:中澤星児
イラスト:マミヤ狂四郎

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