肉骨茶。この漢字だけで何のことか分かる人は、東南アジアに詳しいのではないだろうか。なぜなら、これはバクテーのこと。シンガポールやマレーシアなどで親しまれている伝統の煮込み料理を指すからだ。

由来には諸説あるが、中国人が故郷の料理にならって作り出したのが発祥とも言われている──。と、豆知識は一旦おいといて、今回はバクテーの冷凍食品が無印良品で売っていたので試してみることにした。

・ちょい高め

この度、食べてみたバクテーは税込390円。ちょっとお高いような気もするが、無印良品の冷食は化学調味料・合成着色料・香料不使用だからクオリティー勝負といったところか。

ちなみに無印良品の冷食はなかなかヨロシ。これまでいろいろ試してみたが、サムゲタンにいたっては皿までペロペロ舐めたくなるくらい美味しかった。思い出すだけでたまらないだけに、バクテーもペロペロしたい!

・いざ実食

さて、原材料についても簡単に触れておこう。使用されているのは、スペイン産の豚肉に国産のだいこん、白ねぎ、油揚げ……などなど。ここまでは他で売っている商品と大差はないと思われるが、勝負どころは香辛料。きっと開封したら独特な匂いが食欲を刺激してくるに違いない。

調理方法はレンチン不可で湯せんのみとのことなので、10〜12分くらい沸騰したお湯に入れて待った。はたしてどんだけ攻めてくるんだ、無印……! 叶うことなら強いパンチを期待!!


ブクブクのお湯から取り出して皿に移せば……


ほい、完成!

・バクテー師匠も試食

内容量は160グラムだけに、見た目もちょっと少ないような気がする。とはいえ、問題は味である。米三合くらいイケる味なら量が少なくても仕方ない……が!

正直にいうと「あれっ、バクテーってこんなものだったっけ……」である。一言で表すならば「優しい味」だが、何かが足りない……。甘さというか旨味はあるけどあと一歩……リピートしたいと思うほどでもなかった。ウマいのはウマかったんだけどなぁ。

いや、もしかしたら自分の舌がおかしいのかもしれない……。そう不安になったので、当サイトの編集長であり、バクテーを自炊で作ってしまう「バクテー師匠(GO羽鳥)」に食べてもらった。すると……

「バクテーには人それぞれの作り方や味付けがあるけど、もう少し香辛料が欲しいかなぁ。食べやすいけどね。個人的にはバチコーンというインパクトが欲しいところかな。まぁ、でもこれなら子どもでも食べられるかな〜ウン」


と、やはり「優しい味」というところに着地した。クセのある料理ながら子どもでも食べられるのはいいかもだが、バクテーらしさをガンガン味わいたい人にとって無印良品のバクテーは物足りないかと思う。

・骨はなし

なお、バクテーというと骨つき肉の部分がウマいと思っている人もいるだろうが、残念ながら無印良品のものは骨なし。海外の料理は日本人の舌に合うように作られるケースがあるように、今回もそのパターンだったことも追記しておこう。

参考リンク:無印良品「バクテー(マレーシア風豚肉の煮込み)」
Report:冷凍食品研究家・レンチン原田
Photo:RocketNews24.

▼原材料はこちら

羽鳥式バクテーの作り方

▼ちなみに無印良品のサムゲタンは神っ……!