2019年6月7日、映画『アラジン』が公開される。ディズニー史に残る超ヒットアニメーション大作『アラジン』が実写化することで話題の本作だが、もうここで結論を述べてしまおう。どんな不安があろうとも「実写版アラジンは絶対に観るべき作品」だと──。

かくいうディズニー素人の私、P.K.サンジュンも映画を観る前はメチャメチャ不安だった。「ウィル・スミスがジーニーって(笑)」と小馬鹿にしていたことも正直に告白しておきたい。だがしかし、私はもう1度映画館に足を運ぶだろう、それくらい『アラジン』は傑作であった。

・実写化が不安すぎたが……

映画公開に先駆けて行われたマスコミ試写会当日、ディズニー素人の私とディズニーマニアの田代大一朗は都内某所にいた。ディズニーを愛し、ディズニーに愛された男、田代大一朗の熱烈なラブコールを受け、私は半ば渋々試写会場に足を運んだのだ。

アニメ版「アラジン」が名作であることは私も知っている。人生で3回くらいは観たことがあるし「A Whole New World」や「Friend Like Me」が名曲中の名曲であることは百も承知だ。そして何より高校の頃、スーファミ版「アラジン」をやり込んでいたためアラジン自体が決して嫌いではない。

だがしかし、実写版となると話は別だ。アラジンやジャスミンの実写化はまだわかる。ただ、物語で圧倒的な存在感を誇る魔人「ジーニー」の実写化には不安しかない。ウィル・スミスうんぬんではなく、青い魔人を実写化することなんて永遠に不可能なのでは? 私は率直に田代に意見をぶつけた。


「ぶっちゃけ、ジーニーの実写化ってどうなんですかね? 僕は正直、不安しかありませんよ」

「言いたいことはわかりますよ(笑)。ただ、これまで実写化された美女と野獣もダンボも素晴らしい作品でした。僕の中にはこういう法則があるんですよ、実写化したディズニー作品にハズレなし、ってね」

「ほほう、そんな法則があるんですね」

「アラジンを実写化するにあたり、ディズニーがジーニーの件を考えなかったハズがありません。ファンの想像を超えるジーニー、ファンに愛されるジーニーを作り出せる確信があったからこそ、ディズニーはアラジンの実写化にGOサインを出したハズなんです。でないとディズニーにメリットがありませんから」

「なるほど、言われてみればその通りだ。ディズニーがわざわざリスクを取る必要ないですもんね。ちょっと楽しみになってきた」

というわけで、今回は字幕版で『アラジン』を鑑賞すること2時間強。興奮を抑えきれず真っ先に口火を切ったのは、素人である私の方からだった──。


「いやー、田代さん! 良かったですね!! マジでアラジン良かった! 不覚にも最後のところで泣いちゃいましたもん」

「本当に素晴らしかったですね! ストーリーはほぼそのままなのにここまでのクオリティに仕上げて来るとは……さすがディズニーです」

「いや、本当にそれ。ネタバレといえばこれ以上なくネタバレなのに、マジで感動しましたもん」

「多少のアレンジは加えられていましたが、それも現代風というか自然でしたしね」

「それぞれのキャラクターが登場して1分くらいは “ちょっとアラジンぽっく見えないな~” とか “ジャスミンっぽくないな~” と思ったんですけど、マジで1分でしたね。今では本当そのまんまに見える」

「何よりジーニーですよ。まさかあそこまで自然にジーニーになってしまうとは……。ウィル・スミスは本当にスゴイことを成し遂げたと思いますよ」

「ハッキリ言って、僕の中ではインディペンデンス・デイやメン・イン・ブラックを超えるウィル・スミスの代表作になりましたね。ウィル・スミスじゃないとジーニーは無理だったんだろうな~」


「本当ですね。アニメの小ネタも随所に散りばめられていて、ディズニーファンも思わずニヤリとしてしまう仕掛けが隠されていましたし」

「なるほど、そこまでは気付きませんでした。あと、何より音楽が素晴らしかった! ジャスミン役のナオミ・スコットってメチャメチャ歌が上手いんですね!!」


「歌唱力もさることながら表現力も素晴らしかったです。これは字幕版と吹き替え版、どちらを見るか悩みますねぇ」

「いや、本当に。マジで音楽が良かった。これはアレですね、グレイテスト・ショーマンやボヘミアン・ラプソディみたいな流行り方をするかもしれませんね。それくらい音楽が良かった」

「実は音楽がいい予感はしていたんです。なぜならディズニーの伝説的音楽クリエーター “アラン・メンケン” が製作スタッフに加わっていましたから。彼はアラジンはもちろんのこと、リトルマーメイドや美女と野獣の音楽も手掛けているんです」


「おお、そうなんですね。いやー、音楽が良すぎてディズニーランドでショーを観てる気分でしたよ。ディズニーランドでパレードを観ると思えば、映画の料金も高く感じないんじゃないかな」

「確かにそうかもしれません。何より、例えばピンチのシーンなどの臨場感はアニメにも勝っていたのではないでしょうか? そういう意味で実写化してよかった作品ですよね」

「そ・こ・な! 僕はハッキリ言ってアニメより俄然こっちの方が面白いと思いましたよ。いやー、実写版アラジン最高! 絶対にもう1回観る!! 今度は吹き替え版で観る! なんなら字幕版ももう1回観るぞォォオオオ!!」

というわけで、ディズニーマニアとディズニー素人が実写版『アラジン』をオススメする理由は非常にシンプル「アニメよりも面白かったから」である。あの不朽の名作、アニメ版「アラジン」より面白いのだ、どれだけ実写版『アラジン』が面白いかお分かりいただけるだろう。いや、本当に素晴らしかった。

先述の通り、個人的に『アラジン』はウィル・スミスの代表作になる予感がしているし、映画自体も「グレイテスト・ショーマン」や「ボヘミアン・ラプソディ」のように長いスパンでヒットするのではないかと見ている。“山ちゃんジーニー” も絶対に最高なハズなので、吹替版も絶対に観に行くぞ! 映画『アラジン』は6月7日公開だ。

参考リンク:映画「アラジン」公式サイト
Report:P.K.サンジュン
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▼動画はこちら。マジで音楽が最高だった。