大学生の読者のみんな! あるいは大学生をお持ちのお父さんお母さん! この夏休みに、何なら宝くじに当たるよりも激レアな体験が出来るチャンスがあるんですよ!

何かって……なんと小笠原諸島まで行って、日本が誇る深海調査船「しんかい6500」に乗れるチャンスです! しかも無料……というか、旅費・宿泊費等の支給ありという神仕様! ただし現役大学生限定です。

・海洋研究開発機構

実はこれ、海洋研究開発機構(JAMSTEC)という国立の研究開発法人が実施するプロジェクト。海洋研究開発機構だなんて普段はあまり聞かない名前かと思いますが、理研とかJAXAの兄弟みたいなものです。全部文部科学省所管の法人ですからね。(JAXAは他省庁と共同)

ですのでアヤシイ謎のサイエンス集団とかではなく、ちゃんとした研究機関ですからご安心を。日本の海洋関係の研究においては最も優れた組織のひとつです。

JAMSTEC公式HP内の募集ページには


「JAMSTECの最先端海洋研究プラットフォームを用いた調査航海への参加資格を、専門高等教育課程以前の学生にまで広げることによって、船上研究現場の体験を通じた海洋科学リテラシーの飛躍的な向上、海洋科学技術に関わる次世代の人材育成、および未来の海洋科学技術の研究開発を支えるポテンシャルを持った才能の覚醒を目的とします。」


と、なんだか小難しいことが書いてあります。まあ要するに、クールでジーニアスなマリンサイエンス業界の新規アイドル発掘的な? イケてる若手を育てちゃう的な? まあそんな感じでしょう。



本記事のノリは1ミリも海に潜れなさそうな軽さですが、本プロジェクトのガチさは本物です。目的地は父島から北西の方角の沖合いの海底にある、水曜海山という海底火山辺り。(変な名前でしょ? 月曜海山から日曜海山まであるんですよ)

そこでアルビンガイという毛が生えた巻貝や、シンカイヒバリガイという赤茶色の二枚貝を調べたりするそうです。2019年8月16日から3日間の研修を経た後出発。帰ってくるのは8月31日です。これ絶対楽しい奴ですね!



その間参加者は普通に調査クルーの一員として扱われるようですので、貴重かつ本物の経験をたっぷり積むことができるでしょう。無料どころか、交通費や宿泊費が出るというのも、普通にスタッフ扱いだからということでしょうか。


・アピール文

応募方法もガチな感じでして、履歴書と、A4用紙1枚程度のアピール文の送付が必要です。公式HPには


「航海に参加したいと思った動機や自身の将来に向けた構想、あるいは自身のアピールポイントなど」


と書いてあります。これ……筆者の推測ですが、おそらく書き方や選考側の評価ポイントは、大学の推薦入試などにおける「志望理由書」などとほぼ同じなんじゃないでしょうか。

となると「思います」などの曖昧な表現は避けて、とにかく具体的かつ論理的に書くに限るでしょう。海洋学部や海洋生物学部などの学生なら動機付けは簡単そう。また、参加して得た経験を将来どのように社会に役立てるか……的なことを論理的に書いて締めくくったりするとベターな気がします。

応募期限は6月14日に必着ですので、大学生……特に理系で海洋関係の学部の学生はもう全員マストで応募しましょう! 「しんかい6500」なんて普通に生きていたら、たとえ研究者になってもまず乗れませんからね。

せいぜい新江ノ島水族館で展示されている先代の「しんかい2000」を指をくわえて見るくらいしかできません。筆者も大学生だったらガチで応募しているレベル。こんなチャンスがあるなんて現役大学生が羨ましいです。



いや待てよ? 国内在住で大学生ならOK……それならオンライン受講可能な海外の大学を1期だけ受講して、大学生のステータスを無理やりゲット! からの応募とかもワンチャン……。おっと、参加したいあまり、限りなくグレーな方法を模索してしまいました。

募集人数は10名と狭き門ですが、海に関する分野を学んでいるならとにかくチャレンジするに越したことはないと思います。その他詳細などはHPの方を確認してみてください。

参考リンク:海洋研究開発機構HP、Instagram @jamstec、Twitter @JAMSTEC_PR
執筆:江川資具

▼いいなぁ

▼深海はロマン

▼「よこすか」に乗っていくらしいです