突然だが、あなたは「金持ちの子供に生まれたかった」と思ったことはないだろうか。芸能人の子供、イケメンの子供、東京生まれ、生まれる環境によって生き方の選択肢は変わってくる。しかし、生まれる場所は選べなくとも住む場所は選べるものだ

──と、そう思っているかどうかは知らないが、この度電柱に住んでしまったのがコウノトリである。あら、電気代が浮きそう♪ 言うてる場合か!! 電線も通っており危険なため撤去されるかと思いきや……電力会社の対応に称賛の声が集まっている。

・北陸電力の対応

その電力会社とは北陸電力株式会社。富山県、石川県、福井県(一部を除く)、岐阜県の一部で電気を供給する会社である。2019年5月10日、北陸電力の公式Twitter(@rikudenOfficial)が、以下のような投稿を行っていた。

「コウノトリが北陸電力の電柱上に営巣を行いました。地元の皆さまからの要望もあり、停電防止及びコウノトリの感電防止のため配電系統の変更工事を実施しました。ヒナの誕生を期待し、今後も見守り対応を継続します」

──なんと、コウノトリのために配電系統の変更工事を行ったという。この対応にネットでは以下のような声が上がっている。

・ネットの声

「やさしいせかい」
「地元の皆さん、電力会社ありがとう」
「男前すぎる」
「無事にひながえったら良いですね」
「英断に拍手!」

──優しすぎる対応に称賛の声多数。かくいう私(中澤)もその対応にほっこりした。春やねえ

「赤ちゃんを運ぶ」と言われるコウノトリ。北陸電力の投稿にも、白く美しい姿が収められているが、「IUCN(国際自然保護連合)」によって絶滅危惧種に指定されている国際的に希少な鳥である。無事ヒナが誕生することを祈り、そっと見守りたい。

参照元:Twitter @rikudenOfficial豊岡市立コウノトリ文化館
執筆:中澤星児
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▼コウノトリのために工事