ここ半年くらい何かと「平成最後」という表現が多用されてきたが、いよいよ残すはあとわずか。日付が5月1日に変わった瞬間から新元号「令和」が始まる。オグリキャップ、ナリタブライアン、ディープインパクト、オルフェーヴル……思い返せば、平成の競馬では数々の名馬が誕生したものだ。

令和では日本から凱旋門賞馬が……と今から思いを馳せたくなるが、今週末の4月28日に平成最後のG1・天皇賞(春)が控えているのを忘れてはいけない。混戦ムードのなか、淀の長丁場(3200m)を制するのはどの馬なのか。さっそく、過去データから紐解いていきたい。

・混戦ムードの天皇賞

先ほど混戦ムードと書いたが、理由はシャケトラが故障に見舞われたことに他ならない。今年に入って2戦2勝。阪神大賞典を圧勝して完全復活を果たしたことから、1番人気が予想されていた。しかし、周知の通り予後不良。ターフに帰ってくることなく、生涯を閉じた。

いまだシャケトラのショックが癒えないことに加え、大阪杯とドバイの影響もあって、G1馬はフィエールマン(菊花賞)1頭のみの出走と “小粒” なメンバー構成だから混戦になるのも仕方ない。では、主役はフィエールマンなのか。答えはノーだ。

・フィエールマンは3着まで

というのも、オルフェーヴルをはじめとする1番人気&実績馬が飛んできたように春の天皇賞は魔物が潜んでいる。過去10年を見ても荒れるか荒れないかハッキリしているレースだけに、今年は荒れると予想して一攫千金を狙いたい。鞍上が絶好調のルメール騎手とはいえ、フィエールマンは3着までと予想する。

・2着は固定

そこで代わりに本命にしたいのが、菊花賞2着、天皇賞(春)3着と長距離で実績があるクリンチャーだ。このところ成績が芳しくないことで人気薄だと旨味しかなく、何より鞍上が三浦皇 “成” で、生産牧場は “平” 山牧場である。

これは「ありがとう平成馬券」で勝利待ったなし……と勝手に思ったのだが、平成最後に三浦騎手がG1初勝利というドラマがあっても不思議じゃないだろう。8枠12番、あとは外めの枠がどう出るか。人気が落ちて勝つことを願う。

そして2着はシルバーコレクターのエタリオウで男らしく固定。そこからまさかの全頭流しで高額配当を狙う予定だ。イングランディーレで同レースを勝った横山典弘騎手のロードヴァンドール、最内枠のチェスナットコートあたりが食い込めばかなりの配当になることだろう。

・武豊騎手不在

なお「平成の盾男」こと武豊騎手は香港のレースに参加するため天皇賞に出走せず──。叶うことなら平成最後の盾を手にする姿を見たかったが、泣いても笑っても平成は間もなく終わるし、令和は令和の風が吹く。大混戦ムードの天皇賞・春を制するのは果たして。

・【追記(結果)2019年5月1日13:50更新】

結果はフィエールマン → グローリーヴェイズ → パフォーマプロミス。やはり4歳世代は強かった。そして昨年に続き、またしても勢いが止まらなくなってきたルメール騎手。これからのG1戦線でどこまで連勝記録を伸ばすか注目したいところだ。

参照元:JRA公式サイト
予想:マンバくん万馬券原田
イラスト・執筆:万馬券原田
Photo:RocketNews24.

理論無視のマシン・マンバくんの予想は「12−2−8」。被ってる……!!