元号が変わる。新時代の訪れに、日本全体がどこか浮き立っているように思える。ただ、そんな変化を心の底からは受け入れられていない人種がいることをご存知だろうか。「平成生まれ」の一部は今、平静ではないのである

劣悪なダジャレを披露してしまって申し訳ないが、共感してくれた平成人の方もいるはずだ。平成元年生まれの筆者(西本)と同じく、「平成」への思い入れが強い方がそうだと思う。そこで今回は、「令和の到来を恐れている『平成生まれ』あるある30連発」をお送りしたい。

「平成」が好きな「平成生まれ」よ、慰め合おう

「平成」への思い入れ、来たる「令和」への抵抗感は、平成のどの年に生まれたか、また個々人の性格によっても変わるだろう。

繰り返しになるが、以下から始まる「あるある」は、特に「平成生まれ」の中でも「平成」への思い入れが強い方に刺さりやすいものとなっている。そして平成元年生まれである筆者の心境も多分に盛り込まれていることをご了承いただければ幸いだ。それではいってみよう。

・令和の到来を恐れている「平成生まれ」あるある30連発

その1:令和が怖い
その2: 旧時代の人間になってしまうことが怖い
その3:「あと10年は平成が続くと思っていたのに、終わるなんて聞いてない」と思っている
その4:「欲を言えばもう30年くらい続いてほしかった」と思っている
その5:「昭和に比べて平成が短いのはおかしい」と、謎の不公平感を抱き始める
その6:5月もまだ平成だと思っている
その7: 昭和生まれの人に「うわぁ~平成生まれかぁ~!」ってチヤホヤされてた体験を大切にしている
その8:今度は自分が「令和生まれかぁ~」の番に回ると思うと切ない
その9:「最新の元号生まれ」の地位を追い落とされることにショックを隠しきれない
その10:昭和生まれの人のように達観していたいが、今さら「昭和面(しょうわづら)」はできない
その11:「令和面」はどうあがいても無理
その12:自分の存在すら中途半端なものに思えてくる
その13:「中間元号人(ちゅうかんげんごうびと)」であることに早くもストレスを感じ始める
その14:だいたい「令和」って何だよ。「平成」の方がかっこいいだろ
その15:そう思った2秒後に「平成」の方がけっこうダサいことに気付き、ちょっぴり恥ずかしくなる
その16:だいたい「令和」ってなんか書きづらくない? その点「平成」はよかったよ書きやすくて
その17:そう思った2秒後に「令和」もだいぶ書きやすいことに気付き、呼吸が苦しくなる
その18:「ヤバい、令和に勝てるところなくない?」と勝手に勝負をしかけて勝手に負けている
その19:「平成の時代はすごかったんだぞ」と言うための材料探しを始めている
その20: だって平成の時代にさ、いろいろ進歩していったんだよ? 携帯電話とかさ
その21:「平成生まれ」は黒電話とかテレフォンカードとかの最後の生き証人なんだよ
その22:「平成生まれ」は小学生のころ一緒に遊びたい友達の家に「〇〇君いますか?」っていちいち電話かけてたやつの最後の生き証人なんだよ
その23:ほかにもカセットテープがCDになってMDになってダウンロード販売になったり……電車の切符とかもさぁ、知らないだろ、改札に駅員さんいたの
その24:そんな風にシミュレートしていると、自分が「昭和生まれの人にやられて嫌なこと」をやろうとしていることに気付き、唇を噛みしめる
その25:「へぇ~、その頃ってそんなに不便だったんスね」と、自分が昭和生まれの人の話に思っていたことを令和生まれに言われそうで震える
その26:昭和生まれからは「若い」扱いされ、令和生まれからは「歳とってる」扱いを受けるんだろうなと思う
その27:「平成の頃の自動車って空飛んでなかったってマジっスか?」なんて言われたりするかもと、SFめいた被害妄想を膨らませる
その28:なんだかんだ令和の未来が少し楽しみになってきつつもある
その29:それでも「平成最後の~」みたいな文言を目にするたび、胸が締めつけられる
その30:残り少ない平成最後の日々を、大切に生きようと思う

イラスト:原田たかし
執筆:西本大紀
Photo:Rocketnews24.