30年続いた平成が終わり、令和の時代へ突入する日本。2019年4月9日、そんな新時代を予感させるニュースが報じられた。財務省によると偽造抵抗力強化等の観点から、1万円・5000円・1000円の紙幣を全面的に刷新するという。

このタイミングで紙幣が刷新されるなんて、いかにも新時代っぽくていいではないか。ところで1万円の「渋沢栄一」5000円札の「津田梅子」1000円札の「北里柴三郎」って……誰? お恥ずかしながら知識がなかったので調べてみることにした。

・どんな人物なのか?

2004年以来、約15年ぶりに紙幣が刷新される。主な目的は最新の偽造防止技術を反映させることだというが、このタイミングでの発表は新しく始まる「令和」と無関係ではあるまい。季節があり非常に結構なことではなかろうか?

それはさておき、冒頭でもお伝えした通り、新紙幣の肖像画になるのは1万円が渋沢栄一、5000円札が津田梅子、1000円札の北里柴三郎である。果たして、彼ら彼女らはどんな偉人なのだろうか? 以下でご覧いただきたい。

・渋沢栄一(1840年3月16日~1931年11月11日)

日本資本主義の父」と称される。第一国立銀行(みずほ銀行)、東京瓦斯(東京ガス)、帝国ホテル、秩父鉄道、京阪電気鉄道、東京証券取引所、キリンビール、サッポロビール、明治製糖、一橋大学、東京経済大学……などなど、多種多様の企業、学校の設立に携わり、その数は500以上といわれている。

また女関係が派手で本妻以外にも多くの妾がおり、子供も約20人いたらしい。少子高齢化が叫ばれる現代社会には、うってつけの豪快な人物といえるだろう。また「bank」を「銀行」と訳したのも渋沢栄一だ。

・津田梅子(1864年12月31日~1929年8月16日)

日本における女子教育の先駆者といわれる。女子英学塾(津田塾大学)創立者。6歳から17歳までアメリカへ留学していたため、当時としては極めて異例の西洋の価値観を持った女性であった。女性が輝く時代、そしてグローバル社会である現代に、津田梅子ほどピッタリな人物はいないだろう。

・北里柴三郎(1853年1月29日~ 1931年6月13日)

日本の細菌学の父」と呼ばれる。ペスト菌を発見、また破傷風の治療法を開発するなど感染症医学の発展に貢献した。慶應義塾大学医学部を創設し、初代医学部長、付属病院長を務める。津田梅子同様、グローバルに活躍した北里柴三郎は、現代日本にピッタリな人物だ。

というわけで、どの人物もそれぞれに新紙幣にふさわしい人物であることと同時に紛れもない偉人であることが判明した。新紙幣の発行は2024年度を予定している。

参考リンク:財務省
Report:P.K.サンジュン
Photo:財務省

▼それぞれの紙幣の裏も刷新される。


▼500円硬貨も変わるぞ。