平成が終わろうとしている。「つい最近までチヤホヤされていた『平成生まれ』の称号が旧時代の烙印(らくいん)になってしまうのか?」と、平成元年生まれでギリギリ平成人の私(西本)は戦々恐々とする日々だ。いや、まだまだ平成人はフレッシュなはずである。

さて、そんな時代の変わり目に、「プリキャンティーンズラボ byGMO」が発表したのは平成生まれの10代女子を対象にした「平成に関する調査」。「なくなったら困る平成生まれのものは?」という質問に対する平成女子の答えは……やっぱりアレだった!

・平成女子は「平成が終わること」を知っているのか

と、ここでその答えを見る前に、他にも興味深い質問が平成女子に投げかけられているので、そちらを先に見て行こう。

「プリキャンティーンズラボ 」は、まず最初に「元号が変わることを知っているか?(回答547名、単一回答)」という大胆な問いを平成女子に突きつけている。気になるその答えは……

「知っている」が97.1%

よかった。まぁさすがにそうだろう。「えぇ~~~? 平成って終わるんですかぁ~~~?」みたいな超絶ゆるふわ女子がいたらそれはそれで逆にアリだが、新元号の誕生という一大事を平成女子の大多数は見逃していないようだ。

ただ、それに付随した次の質問で、意外な事実が発覚する。「元号が変わることを知った情報ソースは?(回答531名、複数回答)」という質問に、平成女子は……

90.2%が「TVで知った」と回答

意外だ。まずTwitterなどのSNSで知ってTVのニュースで確認という流れかと思ったら、TVで知った人も多いらしい。TV離れが叫ばれているものの、まだまだ影響力は強いということか。


・平成女子とSNS

しかし、当然やっぱりSNSの地位も平成女子においては高いようだ。質問内容は「利用したことのあるSNS(回答547名、複数回答)」に移り、彼女たちのSNS事情をつまびらかにしていく。

Twitterについては中学生以下が53.4%、高校生以上が77.0%、LINEのタイムラインについては 中学生以下が69.4%、高校生以上が47.5%、それぞれのサービスを利用したことがあるもよう。

そして「SNSを使わない」と答えた平成女子は、いずれの層も1割に到底満たない少数派だ。SNSはそれだけ彼女たちの生活の根幹になっているのだと、認識をより強くさせられる。


・平成女子と「平成」

この流れで投げ込まれるのが、「平成最後に関連した話題をSNSに投稿した経験(回答522名、単一回答)」に焦点を当てた質問。これだけSNSをバリバリやっている女子が多いんだから、そりゃもう平成については取り沙汰(ざた)しまくりっしょと思っていたら……

「投稿したことがある」のは全体のうち12.8%という結果に。

終わりゆく平成はびっくりするくらい話題になっていなかった。何でよ! もっと平成についてエモエモにトークしていこうよ!

と、つい興奮してしまったが、もしかしたら10代女子は、平成を過ごした年数が比較的少ない分、「平成」に対する思い入れがそこまでないのかもしれない。平成30年間を生き、終わる「平成」に並々ならぬ思いがある私は、同じ元号生まれ同士でもジェネレーションギャップを感じずにいられない。


・平成女子の「なくなったら困るもの」

お待たせしてしまったが、最後に本題の「なくなったら困る平成生まれのものは?(回答547名、複数回答)」という質問への答えを見ていこう。読者の皆さんもすでに何となく察していらっしゃるだろうが……

1位は95.8%が答えた「スマホ」。ここまで来れば納得の1位という感じである。

次いでLINE、動画サイトと続き、ディズニーランドやUSJといったテーマパーク勢も食い込んではいるものの、概ねデジタルデバイスとそれに提供されるサービスといった色合いとなった。デジタルネイティブなどと呼ばれることもある彼女たちらしい回答だ。

このほかにも、サイトでは「使っているスマホのOS」に関する調査などが見られるので、気になる方はぜひチェックしてみてほしい。


・平成女子から見えてくる「平成」/ そして未来

彼女たちらしい回答とはいえ、スマホやSNSなどについては、平成女子に限らず大人世代にとってもなくなったら困るもののはずである。かく言う私も、10代女子にギャップを感じつつ、「なくなったら困るもの」を聞かれたら「スマホ」や「PC」と答えてしまうに違いない。

平成はデジタル化の時代だったよなと、この調査結果を眺めていてつくづく思う。スマホが家庭用電話機を駆逐し、書類や写真はデータが主流になり、駅の改札からも切符を切る駅員さんはいなくなり、ICカードを使って通ることが普通になった。

次の元号が終わる時、その時代の10代女子は、一体何がなくなったら困るのだろう。そんな未来のことを想像してみるのも面白いかもしれない。うーん、アンドロイドの彼氏とか答えそう。

参照元:プリキャンティーンズラボ byGMO「平成に関する調査」https://lab.prcm.jp/heisei
執筆:西本大紀