「何故そこでSNSにアップするの?」 これから紹介するランキングを見て、思わずそう言ってしまう日本人も多いのではないだろうか。何の話かというと、訪日外国人のSNS投稿ランキング。

超ざっくり言えば、「訪日外国人がここでSNSに投稿しましたよ〜」というランキングである。株式会社RJCリサーチと株式会社ナイトレイが共同で作成したレポートをもとにしたもので、観光・レジャー部門、 ショッピング部門 、グルメ部門の3つに分かれている。そして、それが実に興味深いのだ。

ランキングについてもう少し詳しく言うと、2018年の1〜12月に、訪日外国人が日本国内滞在中にTwitter等で発信した投稿の中から約8万件のSNS解析結果データを集計対象とし、さらに投稿内容における位置情報、テキスト、画像の有無を用いてSNS投稿量スコアを設定し、分析……。

難しい話はここまでにして、さっとランキングを紹介したい。まずは観光・レジャー部門、グルメ部門から行こう。


【観光・レジャー部門ランキング】

1位:USJ
2位:東京ディズニーランド
3位:伏見稲荷大社
4位:東京ディズニーシー
5位:大阪城
6位:東京タワー
7位:明治神宮
8位:東京スカイツリー
9位:奈良公園
10位:竹林の小径


【グルメ部門】

1位:築地市場
2位:一蘭
3位:スターバックスコーヒー
4位:黒門市場
5位:マクドナルド
6位:Blue Bottle Coffee
7位:ハードロックカフェ
8位:CoCo壱番屋
9位:一風堂
10位:吉野家


──ご覧の通り、どれも外国人からは人気のありそうな場所ばかり。中には、スターバックスやマクドナルドなど「外国人にとって珍しいのか?」と疑問に感じてしまう場所もあるが、ふらりと立ち寄ってSNSに投稿するには ちょうどいい気もする。

ちなみにグルメ部門1位の築地市場は、10月の豊洲市場移転に伴って12月のSNS投稿量スコアは大幅に減少しているとのことだ。さて、ここで気になるのはショッピング部門。そのランキングをザッと紹介すると……以下の通りだ。


【ショッピング部門】

1位:ローソン
2位:ドン・キホーテ
3位:ダイバーシティ東京プラザ
4位:錦市場
5位:ポケモンセンター
6位:サンシャインシティ
7位:竹下通り
8位:東京ミッドタウン
9位:ヨドバシカメラ
10位:ファミリーマート


──そう、ショッピング部門の1位がローソンなのである。確かに便利だけど……なぜわざわざローソンでSNSに投稿するのだろう? 気になってレポートを読んだら、こういうことらしい。


「東アジア訪日客の「ローソン」でのSNS投稿量スコアが高く、空港への出店、Alipayサービスの全店導入等、訪日外国人対策の効果の表れと考えられます」


──Alipay(アリペイ)か! 多くの中国人が普段使いしているというAlipayを全店で導入している、つまり中国人にとって使いやすいというのが1つのポイントのようだ。

もちろん、空港への出店など他にも原因はあるのだろうが、キャッシュレスに慣れた人からしたら現金での支払いなんて面倒くさい以外の何物でもないだろうから、Alipay全店舗導入は大きい気がする。

この流れを考えると、今後は外国人向けのキャッシュレス対応でリードしている店舗が新たなインスタ映えスポットになる……のかもしれない。

参照元:株式会社RJCリサーチ株式会社ナイトレイ、LAWSON「Alipay
執筆:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.