どこもかしこも福袋の正月秋葉原。ソフマップもアニメイトも福袋を展開する中、頑なと言ってもいいほどに一切福袋を扱わないのが同人ショップ『とらのあな』である。去年の福袋特集でその理由をお伝えした。元店員によると、1月1日を指して「コミケ4日目」という言葉まであるそうな。

それはさておき2019年。そんな『とらのあな』の一部店舗で、まさかの福袋を見つけてしまった。前述の通りレアなとらのあな福袋、一体どんなものが入っているのか? 気になったので購入してみたところ……ガチでプレミアついてるヤツ出てきた

・謎の福袋

今回、福袋を取り扱っていたのは秋葉原の端にある『とらのあな2nd』。プラモデルやトレカ(トレーディングカードゲーム)、レトロゲームが集まるホビーショップである。福袋は1階から3階でそれぞれに販売されており、その内容は階の特色を反映している模様。高いものになると10万円のものまであった

私が購入したのは、トレカを専門に扱う2階にあった「遊戯王福袋(1万2019円)」。しかし、トレカの福袋なのにこの大きさは一体? 謎が謎を呼ぶ。

編集部に持ち帰り開けてみると……

巨大な箱が出てきた。「20thアニバーサリー・デュエリスト・ボックス」というトレカセットのようだ。20周年を記念した豪華仕様で定価は税抜き8000円。ちなみに発売されたのは2018年12月22日のようだ。めちゃくちゃリアルタイムやん

他にも遊戯王のカードパックが4種と『刀剣ノ巫女』や『魔法少女リリカルなのは Reflection』のカードパックが入っていた。中身はまとめると以下の通り。

<福袋の中身>
・遊戯王オフィシャルカードゲーム・デュエルモンスターズ「20thアニバーサリー・デュエリスト・ボックス」
・デュエルモンスターズ デュエリストパック「レジェンドデュエリスト編3」1ボックス
・デュエルモンスターズ デッキビルドパック「ヒドゥン・サモナーズ」1ボックス
・デュエルモンスターズ「エクストラパック2018」1ボックス
・デュエルモンスターズ「アンデットワールド」1ボックス
・『刀剣ノ巫女』カードパック 1ボックス
・『魔法少女リリカルなのは Reflection』カードパック 1ボックス

──例えば、「レジェンドデュエリスト編3」はカード5枚入りのパックのメーカー希望小売価格は143円。1ボックスには15パックが入っているので2145円だ。それが4個入っているので、「20thアニバーサリー・デュエリスト・ボックス」と合わせると遊戯王カードだけで総額1万6000円を超える

・さらに中身を見てみよう

この時点で福袋の面目は十分に躍如しているが、遊戯王カードと言えば、カードによってはプレミアがつく人気カードゲーム。そこで、さらに中身を開けてみることにした。カモン! レアカード!!

『遊戯王』という名前を聞くのも久しぶりの私。少年ジャンプで『遊戯王』を読み始めた頃は、まだ遊戯がカードゲームをしてなかった

連載初期はいつ打ち切りになってもおかしくないレベルだったが、そこから生まれた「デュエルモンスターズ」が20周年を迎えるというのだから分からないものである。と、そんなことを思いながら20thアニバーサリーボックスを開けてみると……


なんかこのカード見たことあるぞ


コイツは私が『遊戯王』を見てる頃にマンガにも登場していたキャラだ。確か名前は……そう、『青眼の白龍(ブルーアイズ・ホワイト・ドラゴン)』。これレアなんじゃね? 少なくとも、私がマンガを読んでいる時は超レアカードだった。

さっそく、Amazonで調べてみると、20thアニバーサリーボックスに入っているステンレス製の『青眼の白龍(ブルーアイズ・ホワイト・ドラゴン)』は大体5000円から6000円で売られていた。スゲエ!

人気キャラのブルーアイズ・ホワイト・ドラゴンは、いろんな種類で登場しており、特にイベントで配布されたものなどは希少であるため価格がグッと上がっているようだ。高いものはウン千万の価格がついているものもあるという

・ステンレス製ブルーアイズを超えるプレミアカード

私が知っているキャラが未だに一番人気であることに安心する反面、プレミアのつき方に20年の重みを感じた。もはや歴史……そう思いながら、1個1個パックを開けていく。

同じキャラでも、キャラ名が金色や銀色のカードはレアリティーが高いようだ。クロ、クロ、シロ、クロ……袋から出して広げる瞬間のワクワクがたまらない。あっ! 銀キターーーーーー!!

ブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴン!

このキャラは知らんけどなんか凄そうだ!! なんたって絵が全部銀色で描かれていて目が痛いくらい光ってる。こいつは普通じゃない。さっそくAmazonで調べてみると……


1万円から2万円! プレミアカードキタァァァァアアア!!


・プレミアカードよりも価値のあるもの

結局、その後も1000円前後のプレミアのついたカードが7枚ほど当たった。売る場所にもよると思うが、少なくとも約2万円以上の価値があると言えるのではないだろうか。

元が取れるどころかお釣りが来るレベルだったこの福袋。もちろん、カードパックなのでプレミアカードが当たらない場合もあるだろう。しかしながら、私はパックを開けていくうちに、当たるかどうかなんてどうでも良いような気分になっていた

袋を開ける。少しだけカードの文字が見える。少しずつ取り出して確認していく。その時に感じるワクワクの方に夢中だったからだ。そう、親にねだってカードを買ったあの頃のように。そんな気持ちを思い出させてくれた『とらのあな』福袋に改めてありがとう。

Report:中澤星児
Photo:Rocketnews24.
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