我輩は下手である。何のことかというと、イラストが下手くそなのである。センスのある人だったら、それとなく誰か分かるようにスラスラッ〜と描けるのだろうが、ズブの素人な上に美術の成績も悪かった筆者(私)はそうもいかない。まぁ、絵でご飯を食べていくつもりはないし、ずっと上手に描けなくてもいいかなぁと思っていた。3年前までは。

しかし、ひょんなことからイラストに興味を持ち、誰か分かるようになるくらい描けるようになりたいと願うようになった。きっかけは、とある漫画家の一言。私のイラストを見た彼は「プロでは出せない味がある。正直、嫉妬さえおぼえている」と言ってくれたのだ。

・イラストを描き始めた理由

そう言ったのは、当編集部の編集長であり漫画家・マミヤ狂四郎の顔を持つGO羽鳥。詳しくは過去記事を読んでもらえると分かるが、仕事上でどうしてもイラストが必要になってイメージ画像を描いたのが事の始まりだった。どうやらプロからしたら描きたくても描けない魅力が私のイラストにあるらしい。

それって下手すぎて真似できないのかなって思ったのはさておき、理由は何であれ褒められて気分が悪くなる人間なんているはずもなく、それから私はイラストにドハマり。絵心のない人が毎日描き続けたら画伯になれるのかという検証をして、ろくに記事を執筆せずにイラストを描いたこともあった。

顔の構造を意識して描くというアドバイスをもらって1カ月が経過した頃、成長を感じられるようになっている自分がいたのだが、分かりやすいのはサッカーの本田圭佑選手を描いたイラストだ。はじめは姑息に小道具を使って強引に似せる力技しかできなかった。ところが……


1カ月、毎日「一日一イラ」することで少し成長!


相変わらずサングラスとミンティアの圧倒的な存在感に頼ったが、そこはかとなく本田選手にはなったつもりだ。ただ、それからたまに描くものの回数は激減。気がついたら誰を描いているのかまったく分からないくらい、完全な下手くそ(もとから下手だけど)に逆戻りしてしまった。

・1カ月教室に通った結果

前置きが長くなったが、それから時は流れて私のイラスト熱は再燃している。せめて誰なのか分かるようになるまで描けるようになりたい……! そこで今回は、イラスト教室(有料)に通うことにしてみたワケだ。実を言うと、1カ月ほど前から週1で数時間の基礎授業を受けている。

とにかく、授業で学ぶことはすべてが新鮮。興味があるからだろう、かつてないほどの集中力で毎週すぐに授業が終わってしまう。んで、スポンジのごとく吸収して描いた本田選手のイラストはというと……!

誰がどう見ても本田選手──というには程遠いが、顔のバランスや骨格などは改善されたのではないかと思っている。また、小物の使い方は習っていないので、そのあたりは伸びしろはまだまだあるはずだ。

・伸びしろはまだたくさん

ちなみにあえて小技に頼らず描いた本田選手は、自分でも信じられないくらい上手に描けたつもり。これまで学んだことをフル活用したら、自然とペンが進んでいた。でも、まだやれるとしか思っていない。

周りに見せたら誰か分かってくれる確率は上がったが、本当に上達を実感するのはこれから。プロの漫画家(マミヤ狂四郎)からは「まだ自信のなさというか、線に迷いがある」と的確な指示ももらったし、さらにやる気が出た。

今のところ、来年の春までイラスト教室に通うつもり。どこまで上手になるのか、自分でも楽しみにしている。何かを始めることはいくつになっても遅くない。たとえ才能がないとしても、努力で穴は埋められる。誰かすぐに分かるイラストだって描けるようになるはずだ。

イラスト・執筆:原田たかし
Photo:RocketNews24.

▼最近は手を勉強中。これがなかなか難しい!


▼ウォーキング・デッドのニーガン(ここからイラスト教室に通っていないときのもの)


▼テニスのフェデラー選手


▼バロンドールを受賞したモドリッチ選手


▼西野元日本代表監督


▼USA! USA!!


電子メモ帳で描いたローランドさま