8連勝。繰り返すが8連勝である。これは今秋のG1を外国人騎手が勝ち続けている記録である。一発目のスプリンターズSこそファインニードルで川田将雅騎手が勝ったものの、次の秋華賞から先週のチャンピオンズカップまで8週連続で外国人騎手がG1を制している。

もう今年の最後まで勢いは止まらないのか。そう思うところだが、今週末の阪神ジュベナイルフィリーズ(JF)はちょっと事情が変わる。なにしろ、クリストフ・ルメール騎手とミルコ・デムーロ騎手が香港で騎乗するため日本にいない。

しかも、その影響で大本命と思われていたグランアレグリア(主戦がルーメル騎手)が来週の朝日杯フューチュリティステークスに出走する予定なのだ。

・外国人騎手の勢いは止めるのは?

阪神JFで騎乗する外国人騎手はたった2名。それもあって日本人騎手に頑張って欲しいファンも多いだろうが、9連勝を狙って立ちはだかるのがファンタジーSを勝ったダノンファンタジーだ。鞍上はミルコ・デムーロ騎手の弟であるクリスチャン・デムーロ騎手……となればまたしても勝ってしまいそうな雰囲気がプンプンする。

また、もう1人のブレントン・アブドゥラ騎手は同レース2着のベルスールとこれまた有力馬に騎乗する。こうなったら外国人騎手の勢いは簡単に止められないとも思えるが、ソウルスターリングの半妹であるシェーングランツの存在を忘れてはいけない。姉が制したレースを妹も……間違いなく勝機はある!

というのも、前走のアルテミスSは武豊騎手を背に完勝。出遅れながらも鋭く差し切った脚は父のディープインパクトを彷彿(ほうふつ)とさせるものがあった。平成といえば武豊騎手。さらに武豊騎手といえばディープインパクト。何か運命的なものを感じるのは、記者だけではないだろう。

それに加えて、平成という時代を代表する武豊騎手が今年G1未勝利ということを考えたら少し寂しいではないか。平成最後の年、このまま終わる姿は見たくない。もちろん、勝負事なので仕方ない部分もあるが、私の、そしてあなたの夢が走るのも競馬っ……!

・平成を象徴するレースになるか

また、シェーングランツを管理する藤沢和雄調教師も推したくなる。かつては岡部幸雄騎手との名コンビで知られ、タイキシャトルやバブルガムフェローなどを世に送り出した名伯楽が平成最後の年に天才・武豊騎手とG1勝利……そしてそれが平成を象徴するレースになる……ついそんなドラマを見たくなる。

よって、記者はシェーングランツを1着固定。決して外国人騎手を信じない訳ではないが、そこから人気馬を抑えつつ馬券を買うつもりだ。

なお、阪神JFは2012年こそ300万円馬券(3連単)を爆誕させたが、人気馬がしっかり好走していて堅実な傾向にあるレース。素直に人気馬を買うのが当たりへの近道かもしれない。もし今週末も外国人騎手が勝ったら年末まで勢いは止まらないだろう。

・マンバくんの予想

ちなみに理論無視して予想したらどうなるのか。強欲よりも無欲の予想が当たりそうな感じもするので、前回に続いて今回も競馬に詳しくない あひるねこ 記者に数字を導き出してもらった。先週は不思議と当たりそうなところを持ってきた(ハズれたけど)期待できるかも……!


興味ゼロで



マンバくんをシェイク……!!


「14」「7」「11」。キャリア1戦ながら勝負根性を見せて差し切ったサヴォワールエメ、クローバー賞(OP)を逃げ切ったウインゼノビア、アルテミスSで2着だったビーチサンバと出た。本命どころがスッコケたらマジであるかも……といった感じだ。こちらは3連複で抑えておきたい。それでは皆さん、よい週末を!

・【追記(結果)2018年12月10日10:55更新】

結果はダノンファンタジー、クロノジェネシス、ビーチサンバとガッチガチの決着でした。今回のレースを考えたらグランアレグリアは相当強い。来週は頭でしょうか。

参照元:JRA公式サイト
予想:マンバくん
イラスト・執筆:万馬券原田
Photo:RocketNews24.