2018年8月25・26日の両日、日本テレビの「24時間テレビ」が放送された。正直なところ、個人的には放送自体が以前ほど話題になっていないという印象で、実際に周りに聞いても「見てない」という声が多い。

チャリティー会場の本拠地である、日本武道館ではどうだったか? 26日午前に現地に募金に赴いた私(佐藤)の率直な感想としては、限られた人しか来ていないという印象だ。

・ほとんど女子

現地に到着してすぐに目についたのは、女子率の高さだ。チャリティーTシャツを着た女の子たちが、列に並ぶ9割を占めている。2~3人のグループがほとんどで、中には1人で来ている人も少なくなかった。そのなかに紛れて、私のようなナゾのオッサンがいたり、年配のご夫婦がいたり……。

若い男性の姿はほとんどと言っていいほど目にしなかった。いるにはいるが、やはり彼女と一緒といった雰囲気のカップルだけに見えた。


・アツいヤンキーはどこに?

昔の24時間テレビは、結構ムチャをして「地方から車を飛ばしてきた!」なんて人もいたように記憶している。いわゆる「ヤンキー」みたいな集団が地方から募金のために飛んできたなんてことは、しょっちゅう番組で目にしたのだが、近年の傾向なのか、見るからにジャニーズが好きという雰囲気の女性が大多数。番組の構成上、それらの層が武道館を目指すようになっているらしい。

彼女たちは「あわよくば、ステージに立つメンバーの姿を募金をするときに見たい!」という気持ちもあるのだろう。募金という行動に駆り立てているのだから、それはそれで問題ないと思うものの、明らかに層に偏りがあるのを見て取れる。


・今後の24時間テレビ

番組に関しては毎回さまざまな議論が巻き起こるが、私は、チャリティー自体は良いことだと思う。ただ、ジャニーズ一辺倒ではなく、もっと広い層を巻き込めるようにキャスティングするべきだと感じるのだ。

例えば、男女を問わず支持層の厚いEXILEに出演してもらうとか、年間数千万人の外国人観光客が来ているのなら外国人アーティストの協力を仰ぐとか、何らかの工夫がないと、ますます番組として偏りが生まれ、募金をする層も限られてくるのではないか? 

人生で初めて日本武道館に「24時間テレビ」の募金をしに行き、そのように感じた次第である。

執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24