「安い」と言うと警戒する人も多い世の中だが、同じ商品なら安い方が良いに決まっている。私(中澤)は、少し遠くのスーパーに足を伸ばすくらいには安いものが好きだ。目下、そんな庶民生活において大きな味方となっているスーパーが『オーケーストア』である。

60%オフくらいの値下げならザラのこのスーパー。ハッキリ言って最・強! しかし、なんでこんなに安いのか? 掲示板に貼り出されたご意見カードの回答を見て、その理由が少しわかったような気がした。

・私が毎週オーケーストアに行く理由

私の家からバスで十数分かかるオーケーストア。1度歩いて行ったら、片道1時間くらいかかった。お世辞にもアクセスが良い場所にあるとは言いづらいが、そんな私が毎週オーケーストアで買い物をする理由は2つ。

1つ目は安いこと。先週は小松菜が29円で売っていたし、鶏のもも肉も100g辺り58円だったりと結構な勢いの安さである。もちろん、生活用品なども、前述の通り定価から6割引きくらいならザラ。さすがディスカウント・スーパーを名乗っているだけはある。

しかも、安いからと言って、品質が落ちるということはない。売っているもののクオリティーは他のスーパーの商品と全く遜色ないのである。それが毎週オーケーストアに行く2つ目の理由だ。

・唯一残念なところ

ただ、1つ残念に感じることがある。私が大好きなパスタソース(瓶)がオーケーストアには売ってないのだ。そこで、ご意見カードで仕入れをお願いしてみることに。「ベラエミリアの瓶のマスカルポーネソースを入れてもらえませんでしょうか」と。

仕入れてくれるかなあ? ワクワクしながら待っていると、2週間ほど経った頃、掲示板に店長から回答が! 回答は以下の通り。

「ご意見ありがとうございます。ベラエミリアシリーズにつきまして、販売元よりお願い売価があり、お安くご提供することができません。また、首都圏パスタソース市場内でも上位品ではございません。現状では売れ筋を見込むことが難しい商品となりますので、取扱いは見合わせていただきます(原文ママ)」


──販売元の意向で安くできず、売れてないため入荷できない。これは裏を返せば、市場リサーチをしっかりした上で、売れているものだけを入荷、他の店舗より値段を下げて売り切ることで黒字を出しているということになる。なお、私のご意見カード以外でも、市場の売れ行きについて言及する回答は多い。

・データで戦うスーパー

例えば、ロイヤルブレッドの5枚切りの仕入れを希望したご意見カードの回答には、出荷量のパーセンテージまで記載されていた。かなり綿密な調査データをもとに打線を組んでいることが分かる。まるで、野村克也のID野球のようだ

ベラエミリアのマスカルポーネが入荷されないのは残念と言えば残念だが、オーケーストアの安さの理由の一端を垣間見た気がした。安かろう悪かろうではなく、データで戦うオーケーストア。今後も躍進が続くかもしれない。

執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.

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