この局面で、どうすべきか? ──と悩むことは、生きていく上で絶対に避けられない。むしろ、その悩みに向かいあい続けることが人生だと言える。折しも最近は『君たちはどう生きるか』という漫画が大ヒットしており、そんなトレンドを紐解くと、「どうすべきか考えるブームが来た」と言えるかもしれない。

私自身、その漫画も漫画の元になった原作も読んだことがないため、そこに何が書かれているかさっぱり分からない。なので、本の内容に関しては一旦置いておいて、本記事では私が “この局面で、どうすべきか” と悩んだ体験をお届けしよう。

みなさん、こんな経験はないだろうか? お尻を拭いても拭いても、なぜかトイレットペーパーにウン筋が残っているということが。

実に悩ましい状況である。想像するだけでお尻がむず痒くなってくるが、その時がやって来たら、誰もが究極の二択を迫られるはずだ。徹底的にお尻を拭くか、それとも適当なところで止めるかという二択を。


ただし……!


その2つを自由に選べるのは、あくまでも肛門回りの健康に自信を持っている人だけの特権だということを、私はあらかじめ言っておきたい。例えば、私のような痔持ち(痔主)だと、常に肛門回りが不安であるために、選択肢が限られる

膝に爆弾を抱えているバッターは踏み込んだスイングをすることが難しいし、肩に不安がある外野手はレーザービームで観客を沸かせることなど出来ない。そういうことだ。

・痔ゆえのジレンマ

具体的に言うならば、お尻に残っているウンコが気になるからといってガンガン拭けるのかと言ったら、痔持ちの場合は必ずしもそうではない。すぐに肛門回りが痛くなりがちだからだ。かといって、痛くならないことを優先し、拭くのをすぐに止めようものなら……後々襲ってくる痒(かゆ)さに耐えなければならない。


この局面で、どうすべきか?


私にとっては長年の悩みだったのだが、1人で悩んでいてもキリがないので、医師に聞いてみることにした。質問をぶつけたのは、以前の記事でも紹介した「日本うんこ学会」の会長をつとめる石井先生。

先生には過去にも「オナラだと思って放出したらウンコが漏れているのはなぜなのか?」という質問をぶつけてみたのだが……はたして今回はいかに!? 気になる回答は以下の通りだ。


先生:「そのために、ウォシュレットがあると言ってもいいんじゃないでしょうか」

私:「な、なるほど……」

先生:「確かに、痔はあまり拭きすぎるのは良くないんですけど、痔の根本的な原因の1つは便秘というか、かたい便なんですよ」

私:「はい」

先生:「なので便を柔らかくしてもらうのが1番のソリューションになるんじゃないかと思います」

私:「確かに……」

先生:「だから、便秘を解消するのが大事なんですが、その方法としては水分を十分に取ってもらうことと、運動をよくしてもらうことがポイントなので、その2つをしていただくのが、痔にとっても、そしてウンコをスムーズに拭き取るためにも大事かなと思いますね」


──以上である。


先生の答えを聞いた私は思わず、「何事も準備が大事」と言っていた本田圭佑選手の発言がフラッシュバックしたのだが……みなさんはいかがだろうか。

とにかく、「お尻を拭いても拭いてもウンコが残っているときどうすべきか?」と悩んだことのある人は、参考にしてみてくれ。

協力:日本うんこ学会、石井洋介(Twitte @ishiichangdesu
Report:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.