ここ最近のドローンの進化には、つくづく驚かされるばかりである。つい先日、「縦横11センチのマイクロドローン」で撮影された美しい映像をお伝えしたように、最先端のものは超小型になっても性能が落ちることがない。

ただ、古き良きで新しい発見ができないかというとそうでもないようだ。今回は最新ドローンに勝るとも劣らないインパクトを持つラジコン飛行機の動画をご覧に入れたい。不思議な形をしているが、実は大昔に発見された現象を利用しているぞ。

・本当に飛ぶのか疑いたくなるラジコン飛行機

YouTubeで公開されている動画「MAGNUS EFFECT RC PLANE」を再生すると、サングラスをかけた青年が登場する。まるで掃除の「コロコロ」のような形をした器具とラジコンのコントローラーを持っているが……もしかして、これがラジコン飛行機!?

本当に飛ぶのかなと疑いたくなるところだが、動画の1:30あたりから真実が明らかになる。青年が走り出し、器具から手を離した次の瞬間! な、なんとコロコロ飛行機は「キュイーン」というモーター音とともに、空を舞い始めたではないか!! 

・「マグヌス効果」という現象を利用

しかも、かなりの高さまで上昇して飛行し続けるところがまたスゴい。説明欄によると、どうやらこれは1852年にドイツの科学者ハインリヒ・グスタフ・マグヌスによって認識されるようになった「マグヌス効果」という現象を利用しているらしい。

ちなみに「マグヌス効果」とは、回転している物体に回転軸と直角方向に流れが当たると、物体は流れの速度および回転軸に直角の方向に力を受けることを指す。言葉で表すと難しいが、身近なところだと野球のカーブやサッカーの曲がるフリーキックなどもそれに当たる。

・賞賛の声が相次ぐ

最新技術を詰め込んだドローンが流行している今、古くから伝わる現象で飛ぶラジコン飛行機を見ると何だか感動を覚えてしまう。動画のコメント欄にも「よくやった!」「素晴らしい!」など、青年やラジコン飛行機を賞賛する声が多数寄せられていた。

まったくもって余談だが、コロコロの名称は粘着カーペットクリーナー。今となっては完全にコロコロで浸透しているが、実を言うと「株式会社ニトムズ」が所有する登録商標だったりする。豆知識として覚えておこう。

参照元:YouTubeニトムズ
執筆:K.ナガハシ
イラスト:原田たかし
Photo:RocketNews24.

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