あなたは、コーヒー派? それとも紅茶派? 飲み物としてはどちらが美味しいの? なんとなーく両者は合わないようなイメージがあるが、そんな論争は無駄だったかもしれない。

なぜならコーヒーと紅茶を混ぜると激ウマだから! 繰り返す、コーヒーと紅茶を混ぜるとウマイ。ゲテモノでもやってみた系でもないぞ。200年ほどの歴史があり、さらには無形文化遺産にも登録されているれっきとした飲み方なのだ。

・コーヒーに紅茶を混ぜるとウマイ / 香港生まれの『鴛鴦茶』

マジかよ、と思うかもしれないが。マジだ。マジでウマい。19世紀に香港で生まれた『鴛鴦茶(ユンヨンチャー)』という飲み方だ。基本的にはコーヒーと紅茶、ミルク、ガムシロップや砂糖などの甘みを混ぜた飲み物である。

作り方は、コーヒーと紅茶を別々に抽出してから混ぜ、ミルクとガムシロを足す方法、はたまたミルクで紅茶を煮だしロイヤルミルクティーにしてからコーヒーと混ぜる方法など様々。比率は、一般的に「コーヒー3:ミルクティー7」や「コーヒー2:ミルクティー3」と言われている。

・甘くてちょっぴり大人な味わい

現地で飲んだことがあるが、家でも作れないかと中国人の友人に聞いたところ「とりあえず混ぜればそれっぽくなるよ! ロイヤルミルクティー式がオススメ」とのこと。ということで、作ってみた!

コーヒーの香りも感じたかったので、比率は「コーヒー2:ミルクティー3」だ。牛乳60ml+蒸発することも考えて水を少々。そこに紅茶パックを入れレンチン。

抽出されたところでコーヒー40mlと砂糖を入れて、氷を足すと……

非常にそれっぽい! ベースはまろやかミルクティー、キャラメルマキアートのようでいてスッキリしているのは茶葉の爽やかさであろう。後味にコーヒーが来ることで香ばしさがアップしている。夏に飲みたい強い甘さと、ジリジリした太陽を思わせる香ばしさ。甘く、それでいてちょっぴり大人な味わいである。

・香港の無形文化財に!

おしどり夫婦の「鴛鴦(おしどり)」がつくだなんて、何ともロマンティックな名称だが、一説によると奴隷的に扱われた中国人労働者「苦力(クーリー)」が栄養補給のために飲み出したのが始まりと言われている。

それがいまや香港の喫茶文化を代表する飲み物に! 東洋と西洋文化の融合ということで、香港の無形文化財に登録されているそうだ。

・タピオカや小豆、練乳も合う!

現在では香港のみならず、中国大陸、台湾など広く中華圏で飲まれており、バリエーションも豊富だ。タピオカや小豆、はたまたベトナムコーヒー風に練乳を入れてもウマイ。ちなみに地域によっては『咖啡奶茶(カーフェイナイチャー / コーヒーミルクティー)』と表記されることもあるぞ。

コーヒーと紅茶を混ぜるとウマイ。聞いたときは「えっ」と思うかもしれないが、意外とウマイ。簡単に作れるので試してみてはどうだろうか?

参考リンク:東方日報(中国語)
Report:沢井メグ
Photo:Rocketnews24.

▼たとえるなら、スッキリしたキャラメルマキアート

▼今回、紅茶はリプトンのものを使ったが、セイロンティーがよりオススメらしい

▼久々に飲んだらやっぱりウマイわー