ヤンキーのバイブルといえば、もちろん「チャンプロード」である。1987年創刊の旧車・改造車に関する雑誌で、2016年に雑誌は休刊。現在は、ゲームアプリ「暴走列伝 単車の虎」内で、その内容の一部を継承している。

いまや伝説となったその雑誌の編集者に、「やっぱりヤバい目にあったことがありますか?」と尋ねたところ、予想もしない回答を得ることができた。この経験はマジでヤバい!

・ヤバい若者との出会い

そもそもこの話を聞くきっかけになったのは、1人の若者との出会いだ。「怒璃瑠(ドリル)」と名乗るその若者は、自らを『ウルトラマルチクリエイター』と称している。この時点でかなりヤバいヤツだ。

しかし彼の激ヤバポイントはほかにある。パンチパーマに強烈な剃り込みを入れている22歳のこの若者、なんと私(佐藤)の影響でパンチパーマにしてしまったというのだ! さすがの私もドン引きレベルのヤバいヤツである。

一度食事したのだが、その時、私に会うためにマスクに「さとう」と書いてあらわれた。控えめに言って正気じゃない……。

さて、そんな彼は旧車やその文化について伝えるサイト「i-Q Japan」でライターとして活躍している。ちなみに彼と食事した時の様子は、そのサイト内で紹介されており、それはもうヒドイ書かれようだ。



そして実は、このサイトの編集長である宮入正樹氏は、アノ! チャンプロードで編集者として勤めていたというのだ。「それはぜひお会いしたい!」ということで実際にお会いし、これまで遭遇した危険なことについてお話をうかがった。

ちなみに、宮入氏の見た目が……


ヤバい! ヤバイヤツ(怒璃瑠)の上司もヤバいヤツだった……。


・チャンプロードはやっぱりバイブル

宮入氏はチャンプロードに携わっている間のことを、こう振り返る。


佐藤「やっぱりチャンプロードの取材の時に、危険な目にも遭ったりするんですよね?」

宮入「よくそういうことを聞かれましたけど、あり得ないですね」

佐藤「え? そうなんですか?」

宮入「旧車を愛する人たちにとって、チャンプロードに載るってことは、とても名誉なことなんです。誇らしいことなので、その取材を受けるのに取材記者を危険な目に遭わせるなんてあり得ないことなんです。チャンプロードに対して、リスペクトがあるんですよね

佐藤「たしかにそうですよね。やっぱり今も昔もバイブルとして、崇められているようなところはあると思います」

少なくとも宮入氏が関わっている間に、取材時に何かあったという話は、一度も聞いたことがないそうだ。


・実は4輪の世界で……

佐藤「では、取材で危険な目にあったことはないと……」

宮入「いや、私が出版に携わったところまで歴史を紐解けばあります」

佐藤「それはやはり旧車ですか?」

宮入「いや、トラックですね」

2輪の世界ではなく、4輪の雑誌に関わっている時に、何かあったらしい。一体何があったのか!?

宮入「河原で取材する機会があったんですけど、3時間正座で説教されたことがありました」

佐藤「え!? なんでですか?」


宮入「あの時のことを今思い出しても……」

佐藤「思い出しても?」


宮入「その理由は……」

佐藤「その理由は?」


宮入「わかりません……」

佐藤「……」


・想像がつく

なんてことだ。理由もわからないまま3時間も河原で正座。そして説教、話を聞いただけで理不尽であったことが容易にうかがえる。おそらく、些細なきっかけで取材対象が激怒して、「お前らここに座れ!」とか怒鳴られたまま、軽く3時間が経過してしまったのだろうなあ……。この話、マジでヤバい。

取材協力:i-Q Japan
Report:佐藤英典
イラスト・Photo:Rocketnews24

▼ヤンキー界の重鎮・岩橋氏と、ウルトラマルチクリエーターの怒璃瑠

▼i-Q Japanのメンバー全員パンチにして、「佐藤派集会」というのを開催していたらしい。ヤバいやつらだ……