携帯電話の通信会社は、顧客の囲い込みのためにさまざまなサービスを提供しており、中には他業種の企業と連携するキャンペーンもある。最近もソフトバンクが「スーパーフライデー」で、吉野家の牛丼並盛1杯無料のクーポンを発行した。

しかしその結果、吉野家の店舗にソフトバンクユーザーが殺到し大行列に。郊外店舗ではドライブスルー利用の車が店舗敷地からあふれ、渋滞の要因になったようだ。これを受けて吉野家が謝罪をしている。

・吉野家の謝罪文

「(前文略)弊社店舗周辺においては交通渋滞の発生等により、お客様ならびに地域の皆様に多大なご迷惑をおかけしましたこと、深くお詫び申し上げます。今回の結果を踏まえ、次回以降は店舗の運営体制の改善に努めてまいります」

そもそもスーパーフライデーは、ソフトバンクが自社のスマホユーザーを対象に実施しているキャンペーン。2月は金曜日の10時から22時の間に吉野家に行くと、牛丼並盛1杯(25才以下の学生は2杯)が無料で提供されるという内容であった。

すでに初回(2018年2月2日)のスーパーフライデーは終了し、今月は9・16・23日とあと3回残っている。その3日間、ドライブスルー設置店舗では、ドライブスルーでの販売を休止。希望者には商品ではなく、1週間有効な引換券を提供することにしたそうだ。

・以前も問題が……

以前のスーパーフライデーの際にも、ミスタードーナツやサーティーワンアイスクリームなどで大行列になる事態が発生している。他社との差別化を図り、より魅力的な通信会社であることをアピールするのは分かるのだが、現場で働く人たちにとっては負担になっているとの声もある。

場合によっては、ソフトバンクのイメージを損なうことにもなりかねない。利用者にとってもお店にとってもソフトバンクにとっても、プラスになる企画であれば良いのだが……。

参照元:吉野家「SUPER FRIDAY! に関するお詫びとお願い(PDF)」、ソフトバンク「スーパーフライデー
執筆:佐藤英典
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