ビックリするほど本当のことだが、多くの男性は中年に差し掛かるとマジで食欲が衰えてくる。かつては大盛りカツカレーも特盛り牛丼もペロリと平らげていた胃袋が、特に脂っこい食べ物を中心にほどほどにしか受け付けてくれなくなるのだ。

かくいう記者もその一人で、かつては脂の乗ったカルビ至上主義だった焼肉も、脂肪の少ないロース派へと緩やかに転身しつつある。今回、記者のような「食べられなくなってきた中年」にオススメしたいのが鯛茶スタンド、つまり鯛茶漬けの専門店だ。

・徐々に食べられなくなる

ビジネスマンにとってランチの定番は何だろうか? ラーメン・中華・とんかつ・うどん・そば・定食……と様々だと思うが、中年に差し掛かるとその日のコンディション次第でヘビーなランチを避けたくなる日も増えるハズだ。

もちろん本気を出せばイケる。むしろトンカツの脂身にむさぼりつきたい日だってある。だがしかし、大盛りがあたり前だったソバやうどんもいつの間にか並盛りになり、なんなら「ライス半分で……」と注文する機会も多くなってきた。ズバリ、これこそが老化なのだろう

実に悲しい現実だが、ここは潔く受け止めるしかあるまい。そして記者と同じような中年向きに流行しそうなのが「鯛茶漬け専門店」である。Twitterなどでも話題になることがあるが、今回は東京は御徒町で『鯛茶STAND』なる新店を発見したので足を運んでみることにした。

・中年にピッタリ

鯛茶漬けとは、一言でいえば鯛の刺身がのったお茶漬けのことで、上品なお出汁をかけていただく料理である。かつては高級和食店や料亭などでしかお目にかかれない料理であったが、ここ数年は地方都市でも鯛茶漬け専門店が増えているという。

その理由は「中年にとって最高だから」だと個人的には確信している。なぜなら「軽くて」「簡単に食べられて」「しかもウマい」なんて完全に “中年殺し” ではないか。そう、そんなに重くなくていいんだ、簡単に食べられて軽いヤツが週に何回かは欲しいんだ……!

実際に訪れた御徒町の『鯛茶STAND』は、ほぼ40代以上と思われる男女で占められており中年からの熱烈な支持を感じた。メニューはシンプルに2つ、鯛茶漬け(税込み1000円)と、鯛の刺身が1.5倍の大盛り(税込み1500円)だけである。

・全体的にはイイが……

さっそくノーマルの鯛茶漬けの食券を購入し、待つこと5分ほど。3種類の漬物と一緒に白米、そして鯛の刺身がやってきた。なお、こちらのお店では白米とお出汁はおかわりし放題とのことだ。

お店によると、まずは刺身と白米で食べるのが流儀らしいが、今回はいきなりお出汁をぶっかけて鯛茶漬けにしていただくことに。そしてそのお味は、鯛に絡まったゴマダレとお出汁が調和する実に上品で優しい味わいであった。何より重すぎないのがイイ。

……んが、一つだけ白米の柔らかさは気になった。鯛茶漬けは非常にシンプルな料理である。ゆえに鯛・出汁・白米の3つは完璧に近い状態で提供しないと一気に印象が悪くなる。個人的には出汁を入れた瞬間に米同士がほぐれるほど、硬めの白米であって欲しかった。偶然かもしれないが気になったので記述しておきたい。こっちはサラサラ行きたいんや。

ともあれ、おそらく今後も鯛茶漬け専門店、もしくはお茶漬け専門店は増えていくことだろう。昔ほど食べられなくなってきた中年諸君は、街で見かけたらぜひ足を運んでみてはいかがだろうか?

・今回ご紹介した飲食店の詳細データ

店名 鯛茶STAND
住所 東京都台東区上野5-16-9 サンエイビル 1F
時間 11:00~23:00
休日 不定休

参考リンク:鯛茶STAND
Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.

▼鯛の刺身。

▼漬物は3種類。けど個人的に漬物は苦手だから、抜きで100円引きとかにして欲しい。

▼米の柔らかさは気になったが、おっさんを中心に流行りそうな気がする。

日本、〒110-0005 東京都台東区上野5丁目16−9