国民的泥棒・ルパン三世。ハードボイルドかつユニークな唯一無二のキャラクターに、アニメは見ないがルパンシリーズは好きという人も多いと思う。

本日2018年1月19日、ルパンシリーズの中でも、1、2を争う名作『ルパン三世 カリオストロの城』が日本テレビ系列「金曜ロードSHOW!」で放送される。もう何度目になるかわからないが何回でも見ちゃう! そんなあなたに、『カリオストロの城』をより楽しめる見どころ9選をお届けしたい。

・冒頭に五ェ門がいる

冒頭の国営カジノを襲うシーンで、札束を積み込む前のフィアット500の後部座席に五ェ門の影が。また、偽札を道路に撒くシーンでは、やはり後部座席に偽札に埋もれる五ェ門の頭部と斬鉄剣が描かれている。いたんやね。なお、オープニングで五ェ門はどこかに行く。

・次元がルパンにかける関節技

次元がルパンにかける関節技が、実は普通ではない。本サイトでプロレスマニアが検証したところ、メキシコのジャべに近いという。次元大介はメキシコ人説も浮上中。

・ジョドーの脱がせテクがヤヴァすぎる

主人のためなら戦闘もなんなくこなす元祖戦う執事・ジョドー。強いジジイはカッコいい。そんなジョドーは服を脱がせるのもウマイ。歩く伯爵を流れるように脱がしていく様子は必見だ。上着はともかくズボンを脱がすシーンなんて思わずスロー再生で見たくなるレベル。

・ゴート文字は実在する

クラリスと伯爵の持つ指輪の「ゴート文字」は、実際に歴史に残っている古代文字である。なお、指輪に書かれているゴート文字の形が実在のものか創作かは不明。

・ルパンがクラリスがいる塔へ侵入するシーン

それまでの静の空気から一気に動に転じる屋根ダッシュシーンは、BGMの変化も相まってスピード感が半端じゃない。当初の予定通りに行かないところもルパンっぽさが出ている名シーンだ。

ちなみに、ファミコンの『ルパン三世 パンドラの遺産』では、ほぼ原作無視のゲームオリジナルであるにもかかわらず、このシーンを匂わせるステージだけはある

・地下迷宮の落書き

地下迷宮に落ちた際、ルパンが日本人の遺言が壁に書かれているのを発見する。その内容はこうだ。「1904 3 14 日本國軍偵 河上源之助 ここに果つ 仇」。ちなみに、1904年3月14日は日露戦争の真っただ中である。

作中では「中世以来ヨーロッパの影に必ずうごめいていたゴート札」というセリフがあるが、カリオストロ公国は日露戦争に関わっていた

・BGM

『カリオストロの城』のBGMはどれも素晴らしいが、特にルパンと銭形が地下迷宮から戻って来るシーンでかかる『サンバ・テンぺラード』は疾走感が心地いい名曲。燃えるようなシーンのため、「待ってましたー!」という感じが半端じゃない。

・声優陣

アニメキャラにとって大きいのが声優。声を当てるのはキャラに魂を入れる作業だと思う。『カリオストロの城』のルパン役は、亡くなった山田康雄さん。この声こそ「ルパン」という人も少なくないだろうが、声優が変わったのはルパンだけではない。

銭形役の声優・納谷悟朗さんも2013年に亡くなっている。また、増山江威子さんの峰不二子や、井上真樹夫さんの五ェ門も、それぞれ沢城みゆきさん、浪川大輔さんにバトンタッチしたことで現在は聞くことはできない。

むしろ、変わっていないのは次元役の小林清志さんだけ。『カリオストロの城』は、往年のルパン一味に地上波で会える数少ないチャンスなのである。

・新シリーズ本編映像

2018年4月より、日本テレビにて放送されることが判明した新シリーズ「ルパン三世 PART5」。今回の「金曜ロードSHOW!」では、オンエア中に新シリーズの本編映像が解禁される

──以上である! めまぐるしく攻守が入れ替わっていく本作は、何回見ても惹きつけられる魅力的なシーンの宝庫。しかも、新シリーズの本編映像解禁解禁まである今夜の放送は、ルパンファンならば見逃せない。今夜もルパンに心を盗まれようじゃないか。

執筆・イラスト:中澤星児