「また、やっちまった……」。真夜中、私はベッドにごろんと寝転びながら、恍惚と後悔が入り混じった表情で つぶやいていた。またやっちまったのだ。真夜中のアイスを。

春すぎ、全身全霊でダイエットしていた頃、信頼のおけるトレーナー『こうぞうコーチ』からも、「夜のアイスだけは絶対にダメ」と言われていた。夜のアイスは、ダメ、絶対。それなのに……どうしても、やめられないのだ。モナ王がうますぎて。

私がここ数カ月ハマっているのは、バニラじゃなくて「濃い宇治抹茶」味だ。

けっこう前からあるらしく、私の独自調査によると、新登場時は「抹茶味」。数年経って「宇治抹茶味」ときて、いつしか「濃い宇治抹茶味」と地味にパワーアップしてきたもよう。すなわち今は第3形態。ドラゴンボールのフリーザ様みたいな商品だ。

……と、そんな歴史を振り返っている最中にも、私は1パック食べていた。多い日は3つ。最強に我慢しても2日に1個ペースが限界で、油断したら1日1モナ王濃い抹茶味な今日このごろ。冷蔵庫には、常に数個の王が鎮座しており、買い物から帰宅直後は……

6王である。ウチの冷蔵庫は一人暮らし用の小さいヤツなので、これ以上は入らない。もちろん「モナ切れ」を恐れてのストックであるが、事実上、すでに我が家はモナ王国の支配下におかれたといっても過言ではない。私はモナ王国の国民だ。

なぜここまでモナ王に侵略されてしまったのかといえば、ずばり「飽きのこないシンプルな美味しさ」が理由だ。

まず、つめたい。アイスなのだから当然であるが、そんな冷たいアイスを素手で持てる「モナカ」という形状が非常にヤバイ。

そんなモナカは「シメシメ系」。他と比較するのは好きではないが、私は「パリパリ系」のモナカよりも、「シメシメ系」のほうが「アイス&モナカ」の融合感が強い気がするのである。

そして、味。これが本当にとんでもない。単なる「宇治抹茶味」ではなく「濃い」を付けているところからも分かる通り、振り切った「濃さ」がクセになる。

もちろん甘さも感じるが、濃い濃いの宇治抹茶をキンキンのアイスに混ぜてシメシメのモナカと一緒に……クゥ〜ッ!! これだけでも白目むくほど美味いのに、熱々の濃い濃いなお茶をすすりながらモナ王を食べたら……ああっ!

思い出すだけで、冷凍庫からまた1つ。きっと明日は2つ食べる。のこり1つになったらスーパーへ。5王を買って、冷凍庫には6王が鎮座。モナ王国ばんざーい! ばんざーい!!

執筆:GO羽鳥
Photo:RocketNews24.