女性が男性に手料理を振る舞う時、「たくさん愛を込めたよ~」なんて言う時がある。そんなことを言われた方はテレてしまいそうだが、女性からするとひとつの愛情表現であり、ポジティブな気持ちには変わりない。

簡単にいえばラブ注入といったところだが、恋人同士でなくとも愛情は大事。アメリカには、お客さんに愛を届けたい思いから、商品の原材料に『愛』と表示したパン屋だってある。ただ、同店は当局から「愛は原材料ではない」と注意を受けると、ズサンな管理までバレてしまったという。

・商品の原材料に『愛』と記載したパン屋

米ニュースサイト『The Washington Post』によると、原材料のラベルに『愛』と表示したパン屋は、マサチューセッツ州ウェスト・コンコードにある「Nashoba Brook Bakery:ナショバ・ブルック・ベーカリー」だ。

なんでも、同店は販売しているグラノーラのパッケージに、原材料として “Love” と記していたため、FDA(米食品医薬品局)から「愛は実際の原材料ではないので削除しなさい」との忠告を受ける事態になったそうだ。

・『愛』は実際の原材料ではない!

『愛』は形も味もないだけに仕方なし。気持ちは分かるものの、米国で販売される食飲料品は、FDA承認による栄養分析ラベルを貼る必要があるため、同店による独特のユーモアとスタイルは通用しなかったようである。

海外メディアのインタビューに答えた同店の責任者は、「グラノーラの原材料に記載された “愛” を気に入っています。お客様に “どうしてこんなに美味しいの!?” と聞かれて、“愛が込もっているから” と答えたら、みんな笑顔になるんです」と語っている。

・愛どころではないズサンな管理

それだけ聞くと、なんだか残念な話ではあるが、FDAが同店の衛生検査を行ったところ、愛のないズサンな管理が発覚。その他の材料の不正表示も指摘されただけでなく、販売エリアで1センチほどの大きさをした虫が見つかったことで衛生違反でも注意を受けたそうだ。

パン屋にとって思わぬニュースが報じられてしまった今、消費者が『愛』で笑顔になるか怪しいところだが、立ち直るキッカケにしてもらいたい。食べ物を扱う仕事だけに、衛生違反には気をつけて欲しいものだ。

参照元:Facebook @Nashoba Brook BakeryThe Washington Post(英語)
執筆:Nekolas