新型iPhoneが発表され、盛り上がりをみせているスマホ市場。そんな中、最近よく耳にするようになったキーワードが「SIMフリー」や「格安SIM」だ。

すでに利用中の方もいるかとは思うが、今回はまだ知らない方のために「SIMフリー」「格安SIM」とはいったい何なのかを簡単にご説明したい。

・SIMカードとは

まず始めに『SIM(シム)』について解説しよう。SIMとは「SIMカード」を表す言葉だ。そしてSIMカードとは「Subscriber Identity Module Card」の略。直訳すると「加入者識別モジュールカード」で、つまりは加入者固有のID番号が記録されているICカードのことを指す。

スマホなどの端末に「通信会社が発行したSIMカード」を挿入することにより、回線が認識されて各種通信プランが利用可能となる。逆に言えば、どの会社の通信プランが使えるのかはSIMカードによって決まるというわけだ。

・SIMフリーとは

では『SIMフリー』とは何なのか? 2015年5月までドコモなどのキャリア(大手通信会社)で購入した端末は、各キャリアのSIMカードにしか対応していない「SIMロック」状態となっていた。

しかし総務省が、2015年5月以降発売の端末に対して、SIMロック解除を義務化。キャリアで販売されている多くの機種でSIMロック解除が可能となった。このSIMロック解除となり、通信会社の縛りから解放された端末のことを『SIMフリー』というのだ。

では、端末がSIMフリーになるとどんなメリットがあるのか? 海外で現地のプリペイドSIMが使えたり、売却の際に高価が期待できるなど様々だが、最も代表的なメリットは『格安SIM』が使える点ではないだろうか。

・「格安SIM」とは

格安SIMとは、回線を持たない会社がキャリアから回線を借り、安価な通信プランを提供するサービスだ。キャリアと格安SIMの契約ごとの月額使用料の差はどれくらいなのかというと……。

総務省が発表している2016年度のアンケート結果によれば、キャリアの約50%の月額が6000〜9000円であるのに対し、格安SIMの68.5%が1999円以内で収まっているというから驚きだ。

だがしかし、格安SIMは通信費が安くなる代わりに、キャリアメールが使えなかったり、環境や時間帯によって通信速度が遅くなりやすかったりと、デメリットもあるようなので、ヘビーユーザーは特に注意が必要である。

「SIMフリー」や「格安SIM」についてざっくり説明してきたが、いかがだったろうか? 前述の通り、格安SIMは通信費が圧倒的に安いが、不自由な点があるのも確か。まず安価なSIMフリー端末を購入して、お試しで導入してみるのがいいかもしれない。以上、通信費を安くおさえたいと思っている方の参考になれば幸いだ。

参考リンク:総務省 「電気通信市場の分析」pdf
Report:K.ナガハシ
Photo:Rocketnews24.

▼こちらはドコモのSIMカード

▼iPhone7 Plusだとこのように内蔵されている