人間が発する言葉は、時としてオーバーになりがちだ。「死ぬほど可愛い」と評判の女性を見て死ぬことはないし、「ぶっ倒れるほどウマい」と噂のグルメを食べても、実際にぶっ倒れることはまずない。特に感情が高ぶると、表現はどうしても誇大になっていく。

ところで、我々ロケットニュース24編集部には、やや潔癖症気味の記者がいる。彼は「シュールストレミングのニオイなんて絶対に吐きますよ!」と話しているのだが、果たして本当なのだろうか? というわけで今回は、シュールストレミング童貞の男性に「初めてのシュールストレミング体験」をさせてみたのでご報告したい。

・やや潔癖症気味の31歳

当編集部に在籍する、やや潔癖症気味のシュールストレミングチェリーボーイ、彼の名はあひるねこだ。毎朝必ず自分のデスクを掃除し、会社でも食後は歯みがきを欠かさないあひるねこ。自宅もかなりキレイだそうで、本人は否定するがやや潔癖症の31歳である。

ある日のこと、スウェーデンが誇る世界最強の激クサ食品「シュールストレミング」の話題になったときのこと。「あんなもん、ニオイを嗅いだら絶対に吐きますよ!」とあひるねこが言うではないか。

これまで何度かシュールストレミングを使ったネタを書いてきたが、そういえば あひるねこはまだシュールストレミングの洗礼を受けていない……。そこで、たまたま事務所にあったシュールストレミングを使い、あひるねこにニオイを嗅がせてみることにした。

今回、我々がこの検証のために開発したのが「シュールストレミングのニオイ発生マシン」だ。経験上、室内で開封するととんでもない事態になることを知っている我々が、純粋にシュールストレミングのニオイだけを抽出することに成功した、おそらく世界初の専用マシンである。

※シュールストレミングのニオイ発生マシン……開封したシュールストレミングをビニール袋に入れ、ホースからニオイが嗅げる。ホースの先端はテープで留めてある優れもの。

さあ、あひるねこよ……。本当にシュールストレミングのニオイを嗅いだら吐くのか試してご覧なさい!


……結果から言うと、あひるねこは吐かなかった。2回チャレンジしたが、2回とも「クサッ!」と叫び、ただひたすら硬直しただけであった。うーむ、本当にヤバいニオイをかいでしまったら、人間はこんなリアクションしか出来ないのかもしれない……。



なお、一応全員がシュールストレミングのにおいをかいだが、ぶっちぎりでリアクションが良かったのは編集長のGO羽鳥であった。通算で3回目のシュールストレミングであるにもかかわらず、キレキレのリアクションはさすが編集長と一同が感激した次第だ。

余談ではあるが、あひるねこは「吐かないことだけに集中していた。その気になればいつでも吐けた」と謎の言い訳をしていたことも記述しておこう。ロケットニュース24で通算3度目のシュールストレミング……ヤツはやはりヤバかった。

Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.

▼こちら専用マシン。おそらく世界初。

▼一応、みんな挑戦したが……

▼GO羽鳥のリアクションがズバ抜けていた。

▼人がえずくのが何より好きな佐藤。

▼「本気を出せば余裕で吐けた」と謎の言い訳をしていたあひるねこ。そのうち本気を出してもらおうじゃないか。