世はまさに「電気加熱式タバコ戦国時代」。いち早く販売を開始したフィリップモリスジャパンの「iQOS(アイコス)」に対して、JTの「PloomTECH(プルームテック)」、ブリティッシュ・アメリカン・タバコ・ジャパンの「glo(グロー)」が、猛烈な勢いで巻き返しを図ろうとしている。

そんななか、アイコスを愛用していた私(佐藤)は、最近プルームテックを手に入れて試しに使ってみることにした。すると……アイコスにはないメリットがいくつかあることに気づいてしまった。プルームテックにこれほど魅力があるのだから、アイコスはアッという間に巻き返されるかもしれないぞ。

・アイコスの調子が悪くなったのがきっかけ

以前の記事でお伝えしたように、アイコスは公式サイトの不具合が発生しているようで、私はログインできない状態が続いている。パスワードの変更もできない。アイコスそのものの調子も悪く、このままでは紙巻きたばこに逆戻りしてしまいそうだったので、これを機にプルームテックを試してみる決断をした

プルームテックは現在、予約販売しか行っていない。事前に専用サイトに登録し、購入希望の1週間前に予約した後に、店舗に購入しに行くことになる。つまり、今のところ買うのに手間がかかる。気軽に購入できるまでにはまだまだ時間がかかりそうだ。

さて、予約1週間後に購入して早速使い始めてみたところ、扱いやすいことにすぐ気がついた。少し大げさだが、秒速でその魅力にハマったと言っても良いかもしれない。その魅力を挙げると以下の通り。


■魅力その1「小さくて軽い」

プルームテックは本体(バッテリー部分)にカートリッジを付けて、たばこカプセルをセットするだけで利用が可能だ。この本体部分が小さくて軽い。そのため持ち運ぶのに邪魔にならない。ポケットに入れてもかさばらない。ペンを1本持っている程度の感覚しかない。

ちなみに充電も楽だ。USBチャージャーは省スペースで邪魔にならない。

一方、アイコスやグローは従来の紙巻きたばこの箱と同等かそれ以上のサイズがあるうえに、重量感があるので落としやすい。当然落下させると壊れる可能性も十分にある。

■魅力その2「掃除不要」

アイコスは、ヒートスティックを20本吸ったら掃除することを推奨している。掃除しないと味が落ちるだけでなく、故障の原因にもなる。これは割と手間で、しかも結構神経を使う。

その点、プルームテックは掃除の必要がない。カートリッジ部分はたばこカプセルと同梱で販売しているので、1箱分吸ったら、新しいカートリッジと交換するだけで済むのだ。掃除しなくていいだけで相当気楽に使うことができる。

■魅力その3「吸いたい時に、吸いたいだけ吸えばいい」

プルームテックは、加熱式たばこの利点を最大限に活かしていると言っていいかも。本体にスイッチはなく、吸い込みと自動で電源がオンになる。やめるとオフになる。したがって、1口だけ吸ってやめてもいい。

たばこカプセルの味が続く限り(紙巻きたばこ換算で4本分)、一気に吸ったっていいのだ。

これはアイコスにはできない芸当。プルームテックはあらゆるムダを省き、必要な機能だけを最小限の大きさに詰め込んでいる印象だ。


・難点はどのくらい吸ったかわからないこと

難点を挙げるとしたら、過去に当編集部の原田たかしも指摘しているように、たばこカプセルをどこまで吸っていいのかわからないこと。カプセルの残量が見えるといいのだが、それがよく分からないのである。なので、将来的にインジケーターでも付けてくれるとより便利になるかも。

なお、現在プルームテックは品薄状態が続いており、簡単に購入することができない。しかも、たばこカプセルを販売しているお店も限られている。なのでもっと増産し、早く気軽に購入できるようしてくれたらうれしい!

Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24