「夏フェス」という言葉が、リア充御用達みたいな響きを持ってしまった感のある昨今。ファッション誌が組む私(あひるねこ)の財布くらいスカスカな夏フェス特集を読んで、「1人で行くのはナシ」などと思い込んでしまう若者もいることだろう。バッキャローーーッ! おまえら何もわかっちゃいねえ!!

いいか、夏フェスなんてのはむしろ1人で行った方がいいんだよ。誰かと行くよりも確実に楽しめるぞ! ちょうど明日2017年8月19日から「サマーソニック」も開催されることだし、なぜ夏フェスは1人の方がいいのかを説明しようじゃないか。まずはこれだけ覚えておいてくれ。1人は最高ォォォォオオオオ!

・夏フェスはイベントではない

前提として、「夏フェス」を夏のイベントの1つと考えることをやめるべきだろう。たしかに花火大会やプール、近所の夏祭りにソロで乗り込むのは極めてむなしい。しかし夏フェスは、そもそもあれライブだからね。イベントではなくライブ、まずそこの認識を改めることから始めるのだ。

・1人で行った方がいい理由①

1人でフェスに行く最大のメリット、それは時間の自由である。同時多発的にライブが繰り広げられるフェスでは、常に時間に追われることになる。見たいアーティストの時間が被った時などは、分単位での行動を求められるのがフェスという場所なのだ。そう、ここは戦場ぞ。

このとき同行者がいると、自分の時間配分で動けなくなるので非常に厄介である。別に何か言われるわけではない。ただ、こっちはもっとこう……ピューーーッと行っちゃいたいのだ! ピューーーッと!! 早足でバババッとステージ間を移動したい。他人がいるとなかなかできないのだ、これが。

・1人で行った方がいい理由②

それはライブが始まる前、そして最中でも同様だ。私の場合、ライブの前でもポジションの微調整をするし、始まってからも流れに応じて場所を変える。ここで同行者とは高確率ではぐれてしまい、合流にも時間がかかってしまうのである。すると、またしてもピューーーッと移動ができない。どうよ! この悪循環!!

・1人で行った方がいい理由③

そもそも、同行者がフェスに対してどういったスタンスなのか。ここも重要だ。あなたが私同様「とにかくライブを見たい!」派だとする。それに対し、同行者がライブもいいけどのんびりもしたいという、「フェスの空間を楽しみたい」派だったらどうする?

このタイプの特徴として、フェス中やたらとビールを飲みたがる。いやそれはいい。私も飲みたい。しかし、ライブよりビール優先の輩もいるので注意が必要だ。例えば「○○に移動しようと思ったけど面倒だしビールも飲みたい。予定を変えて、ここで××見るわー」と、こんな具合だ。特にフジロックに多く生息するから気を付けろ。

・導き出される結論

こうなると、必然的に別行動が増えてしまう。とはいえ、定期的に連絡を取り合いながら合流する必要もあるだろう。その間スマホのことが気になってしまい、移動の足も鈍るというもの。さあ、いかがだろうか諸君。これはもう……。

1人でええやん!

繰り返す。1人でええやん! ライブ中は基本的に話さないのだから、1人でええやん! 自分で移動時間をコントロールできるのだから、1人でええやん! はぐれる心配もないのだから、1人でええやん! 誰に何の気を遣うこともないのだから、1人でええやーーーーーん!!!!

・デメリットを越えてゆけ

たしかに、食事の時はちょっと寂しい。ビールを買っても乾杯ができない。ちょっとした待ち時間にスマホをいじる以外の選択肢がない。ライブの感想を言い合えない。帰る時もちょっと寂しい。などなど、1人で行く際のデメリットを書き出すとキリがない気もするが、そこは触れるんじゃない。

とにかく! 他のイベントと比べると、圧倒的に1人参加の難易度が低いのが夏フェスなのである。そう、主役は音楽だ。音楽を聞くんだ。音楽さえあれば孤独だって怖くない。1人なら余計に音楽を楽しめるのだ。ああ、1人万歳! いっそのこと、来世も1人になりたぁぁぁぁあああい!!

執筆:あひるねこ
Photo:RocketNews24.