毎週のように週刊文春のスクープが世間を賑わした2016年。「文春砲」が流行語候補に挙がったことでもその勢いのほどはうかがい知れるかと思う。

「親しき仲にもスキャンダル」という編集長の言葉通り、遠慮なく裏側をエグりだすその記事は、まさしく砲弾のような破壊力で世間を騒がせた。だが、盛者必衰か因果応報か……違法? パクリ? 現在、週刊文春が逆にスクープされている。

・不正な手段で作られた文春砲

そのスクープ記事が掲載されているのは、2017年5月18日に発売された週刊新潮。「『文春砲』汚れた銃弾」と名付けられたその記事に書かれている内容をかいつまんで説明するとこうだ。

・文春が新潮のスクープを不正な手段で校了前に入手した上で内容をパクっている
・漏洩ルートは広告の出版取次会社と文春の癒着
・すでに出版取次会社には「新潮問題特別調査委員会」が設けられ、調査が始まっている
・文春は他紙にスクープが潰されようとすると、即座にネットで「スクープ速報」を打つ
・『不正競争防止法』の「営業秘密の取得」や「業務妨害」などに抵触する可能性がある。ちなみに「営業秘密の取得」に抵触した場合、法人への罰金の上限額は10億円

──連発される「文春砲」の裏では、タブーが犯されていたという。詳細は、週刊新潮をお読みいただければ幸いだが、疑惑から「事実」と判明する検証の過程、そして取次会社関係者や文春の編集長に突撃した様子まで書かれており、文集砲も真っ青の衝撃の内容となっている。

なお、記事では、文春の社員が公開前の新潮の中吊りをコピーする写真もバッチリ掲載されていた。はたして、週刊文春はライバル社のこのスクープにどう答えるのか。今後を見守りたい。

参照元:週刊新潮
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.