「かつ丼」と聞くと、ほとんどの人は卵でとじられた、あの「かつ丼」を思い浮かべることだろう。もしくはソースかつ丼か。まあどちらにしても、一般的にかつ丼とはアツアツな状態で出てくるもので、アツアツで食べたほうがウマいに決まっている。冷えたかつ丼なんて、普通はノーサンキューだ。

しかし、そんな常識を覆す『冷やしかつ丼』なる存在のことを、あなたは知っているだろうか? そのかつ丼は冷めている、というより、むしろキンキンに冷えているのである! そしてこれが、「それ本当においしいの……?」なんていう疑いを彼方までブッ飛ばすほどにウマいのだ。知らないと損だぞ!

・夏季限定かつ丼

東京に3店舗を構えるとんかつ専門店「かつ吉」。その「かつ吉」が夏季限定で発売するのが、本稿の主役『冷やしかつ丼』である。その歴史は意外にも長く、今年でなんと16周年とのこと。ほう、思い付きだけの変わり種商品ではなく、ガチンコの自信作というわけだ。

本来なら2017年5月15日から販売開始なのだが、渋谷店だけは本日8日から先行してスタートとなった。そこで、渋谷駅から徒歩5分ほどの場所にある「かつ吉 渋谷店」へとやってきた私(あひるねこ)。非常に雰囲気のある内装で、食べる前から期待が膨らむが腹は減るばかりだ。

・冷たいかつ丼とは?

さっそく本日からの新商品『冷やしかつ丼(醤油)』を銘柄豚ロースでお願いした。他にも銘柄豚ひれと、店舗限定の『冷やしカレーかつ丼』があって迷ったが、最初は王道で攻めるのが我が覇道である。お値段は税込1600円と、かつ丼の割にはそこそこなのだが、こちらのお店はサービスがいい。

料理を注文すると、3種類の漬物と野菜のサラダが運ばれる。おかわり自由で、かつ丼もご飯大盛り無料。そうそう、やはりとんかつ屋はチマチマしてちゃいかんよな。ただ漬物がやけにウマいので、かつ丼の前に食べ過ぎないよう気を付けてくれ。

・冷たい出汁がたっぷり

さて、いよいよお待ちかねの『冷やしかつ丼』が到着、丼~! 最初に驚くのは、思った以上に出汁がなみなみと注がれていること。かつ丼というか、すでにお茶漬けの域である。さらに、その出汁にはが浮いているのだ。キンキンに冷えてやがるぜ、こいつぁ……。

・異常な相性の良さ

正直、せっかくの揚げたてとんかつが……と、少しもったいない気持ちになったのも事実。しかし、とんかつと出汁とご飯をレンゲでズズズッと口に運ぶと、もうそんな考えはどこかに消えてしまった。ウ、ウマァァァァーーーいよこれ! とんかつと出汁の相性良すぎだろ! とんかつ自身もたぶんビビってるだろ!!

・とんかつ無しでもきっとウマい

冷た~い醤油出汁に浸かっているのに、とんかつのサクサク感が消えていないのもまたスゴい。そこへミョウガ、とろろ、大葉、梅肉、キュウリにオクラという強力なヘルシー布陣が脇を固める。こんなの絶対ウマいやん? ハッキリ言って、とんかつがなくてもこれだけでイケるレベルである。

・暑い日に食べたい

肉厚なのに柔らかいとんかつを、こんな形で流し込むのは気分的にも贅沢だ。食後にかつ丼の重たさにやられる、なんてこともないので、徐々におっさん化する私にも優しいというもの。今日みたいな暑い日。でもガッツリは食べたい。そんな日にバチ~ッとハマる丼ではないだろうか。

この『冷やしかつ丼』は、渋谷店では本日5月8日から。その他の店舗では5月15日から9月30日までの販売となる。冷たいかつ丼ってどうなの? という大多数の人は、その考えが変わること確実。ぜひ1度食べてみてほしい。暑い日を狙って行くのがオススメだぞ。

・今回ご紹介した飲食店の詳細データ

店名 かつ吉 渋谷店
住所 東京都渋谷区渋谷3-9-10 KDC渋谷ビルB1F
時間 11:00~16:00、17:00~22:30(月~金)、11:00~22:30(土)、11:00~21:30(日・祝)

参考リンク:かつ吉「冷やしかつ丼」
Report:あひるねこ
Photo:RocketNews24.
[ この記事の英語版はこちら / Read in English ]

▼石灯籠が目印

▼『冷やしかつ丼(醬油・銘柄豚ロース)』は税込1600円

▼冷た~い醤油出汁と、揚げたてとんかつの相性の良さが異常

[ この記事の英語版はこちら / Read in English ]

日本, 〒150-0002 東京都渋谷区渋谷3丁目9−10