あなたの中の “ジャンプ黄金期” はいつだろうか? 私的な見解では「ドラゴンボール」や「スラムダンク」が絶対的な人気を集め、あのジョジョですら5番手6番手だった90年代初頭から中盤までをジャンプ黄金期としたい(80年代中盤も最高)。

あの頃のジャンプはマジで凄かった。「幽遊白書」「ろくでなしブルース」「ジャングルの王者ターちゃん」「アウターゾーン」……なんなら「ジャンプ放送局」まで、読み飛ばすタイトルが1つも存在しなかった。中でも個人的に熱中し、初めてコミックを全巻集めたのが、宮下あきら先生が描く『魁!! 男塾』だ。

・男塾とは

当時のジャンプに熱中したならば、男塾を知らない人はいないだろう。『魁!! 男塾』とは究極のスパルタ教育施設 “男塾” を舞台に繰り広げられる格闘漫画である。今思えば滅茶苦茶な設定が多かったものの、アニメ化もされるなど全34巻を刊行した。

民明書房」や「江田島平八最強説」についてはいずれの機会に譲るとして、今回は「魁!! 男塾」の続編、つまり “その後の男塾” についてご紹介したい。

・現在も5タイトルが進行中

まず、2000年代にスーパージャンプなどで連載されていた男塾の続編「暁!! 男塾」や「天下無双 江田島平八外伝」をご存じの方はまあまあいることだろう。どちらも集英社から刊行されていたが、実は「漫画ゴラク」の日本文芸社から現在進行形の男塾が5タイトルも発表されていることは、意外と知られていないハズだ。

・その1:「男塾外伝 伊達臣人」

宮下あきら先生作、尾松知和先生画。男塾の中でも屈指の人気を誇った伊達臣人が主人公のタイトル。月光・雷電・飛燕の「三面拳」も登場するなど、男塾ファンなら狂喜乱舞 間違いなし。2017年4月現在までに、4巻が発売されている。

・その2:「男塾外伝 大豪院邪鬼」

宮下あきら先生原案、柳田東一郎先生作画。こちらも男塾では大人気だった、3号生筆頭・大豪院邪鬼が主人公の作品。邪鬼がどのようにして男塾の帝王化したのかが描かれている。死天王や鎮守直廊3人衆も登場する胸アツ作品で、こちらは3巻まで発売中。

・その3:「男塾外伝 赤石剛次」

宮下あきら先生原案、竹添裕史先生作画。男塾屈指の実力者、2号生筆頭・赤石剛次が主人公。物語は、赤石が男塾を停学処分になったところから始まる。一文字流斬岩剣を極めた赤石の秘話は必見だ。1巻が発売中。

・その4:「男塾外伝 紅!! 女塾」

宮下あきら先生原案、サイトウミチ先生作画。まさかの少女漫画タッチで描かれる女版男塾、すなわち女塾。主人公は剣桃太郎の子孫・剣桃子で、その他にも富樫源子などが登場する。なお、舞台は近未来だが女塾の塾長は江田島平八(推定年齢150歳)で、現在3巻まで発売されている。

・その5:「僕!! 男塾」

宮下あきら先生原案、宮川サトシ先生原作、近藤和寿先生作画。現実世界と男塾の世界が繋がってしまったという設定で繰り広げられるギャグ漫画。2017年4月に連載開始したばかりの新タイトルなので、現在のところコミックは刊行されていない。

・おまけ:「極!! 男塾」

宮下あきら先生作。2016年11月まで連載されていた男塾の最新作。「魁」「暁」に登場したキャラクターが登場するなど、男塾の集大成的クロスオーバー作品となっている。なお、物語の舞台は宇宙で敵は異星人……と、ぶっ飛んだ設定は健在だ。全8巻。

現在も上記5タイトルについては刊行されており、「極!! 男塾」も最近まで続いていたとは驚きだ。もちろん個人が勝手に書いている訳ではなく、あくまで “公式作品” である。ご紹介した6タイトルは、数話分のみネットで無料閲覧できるから、興味がある人はぜひチェックして欲しい。ワシが男塾塾長、江田島平八である!

参考リンク:Webゴラク「極!! 男塾 & 男塾スピンオフ作品」
Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.