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日常生活に溶け込んでしまって、とくに不思議に思わないことって色々ある。例えば、鳥が電線にとまりたがる現象。「いやいや、電線があるからとまるんでしょ?」と思ってしまうが、そこにはちゃーんと理由があるのだとか。

ということで今回は、海外メディアに掲載された「素朴な疑問:なぜ鳥は電線にとまりたがるの?」をお伝えしたい。

・海外メディアに読者から質問が

この度、米バーモントのメディア『Seven Days』の元に読者から1つの質問が寄せられた。なぜ鳥は電線にとまりたがるんですか?

スタッフであるケン・ピカールさんは、「そこにとまる場所があるから」と答えつつも、いや何か理由があるはずだと考え始める。なぜなら周囲に木の枝などがあるにもかかわらず、電線ばかりに鳥が集まっている場合も多いからだ。

ピカールさんは子供の頃に、「鳥たちは暖をとるために、電線にとまっている」との説明を大人から受けたことがあるそう。しかし夏でも鳥は電線にとまっているので、彼はこの説を眉唾ものだと一蹴する。

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・鳥によって電線にとまる理由が異なる

そこで彼は地元の鳥類専門家であるマーク・ラバールさんに話を聞いてみた。ラバールさんによると、鳥たちはそれぞれ違った理由で電線にとまっているというのだ。

タカなどは、エサとなる昆虫や小動物の姿がよく見えるから、電線にとまりたがる。一方のツバメなど食虫性の鳥は、飛んでくる虫が捕まえやすいという理由で電線にとまっているようだ。電線の方が木よりもとまりやすく、葉などで視界がふさがれる心配もないので、鳥たちはこぞって電線に集まるとのことだ。

・鳥たちの “空港の搭乗待合室” になることも

また晩夏や初秋などのバーモントでは、大量の鳥が固まって電線にとまっている光景も見かけられるそう。ラバールさんは、渡り鳥たちが長距離移動に備えて集まっており、電線は “空港の搭乗待合室” のような役割を果たしていると説明している。

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・鳥たちが電線にとまりたがらない時期も

鳥たちが一緒に固まるのは、天敵に狙われる確率が減るからだとも言われているようだが、繁殖期になると鳥が電線に鈴なりになる光景はあまり見られなくなる模様。その理由はライバル同士が一カ所に固まってしまうと、交尾相手を探すときに不利になるからだと考えられるらしい。

ちなみに『The New York Times』でも同じ質問が取り上げられていた。回答者ミヨコ・チュウさんもラバールさんと同様の回答をし、「鳥は高い場所を好むので、電線にとまります。電線がなかった時代には、高い木にとまっていたはずです」と述べているのだった。

鳥が電線にとまっていると、糞が落ちてきやしないかとヒヤヒヤしてしまう。でも鳥たちは、ちゃーんと理由があって電線にとまっているようだぞ!

参照元:Seven DaysThe New York TimesMental Floss(英語)
執筆:小千谷サチ
Photo:RocketNews24.