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電車の旅に彩りを添える「駅弁」。そんな駅弁文化は日本だけのもの……ではない! お隣・台湾だって日本に負けないくらい美味し~い駅弁『鉄道弁当』がたくさん存在するのだ。鉄道弁当のために台湾に行ったっていい。それほどウマイのだ。

そんな台湾の駅弁風のお弁当が、日本の東武鉄道の駅で買えるらしいぞ! ……マジかよ!? 日本の駅で台湾の駅弁が食べられる時代がついに来た! ということで、早速、買いに行ってみた。

・東武線で買える台湾排骨弁当

台湾駅弁風のお弁当が買えるのは、東武鉄道の浅草駅、北千住駅の改札内売店、そして、特急スペーシアの車内販売だ。さっそく北千住駅・特急ホームにある売店へGO! すると、ありました! まぁるい容器に入った「台湾排骨弁当(680円)」が!!

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「排骨」は、“パイクー” とか “パイコー” や “パーコー” など、いろんなカナが振られているが、要するに油で揚げたスペアリブを醤油ベースのタレにつけた料理のことだ。甘辛い衣の下から飛び出すジューシィな肉は、ご飯との相性が最強! 数ある台湾鉄道弁当のなかで最も王道なおかずである。

・ほのかに香る台湾のかおり / 温めて食べると最強

さて、東武線の「排骨弁当」の味はどうだろう? パカっとフタをあけると、敷き詰められたゴハンの上に、排骨、チンゲンサイ、キャベツ、そしてゆで卵が乗せられている。ゴハンの上におかず。白飯が汚れたって構わない、むしろ好(ハオ)。まさに、台湾スタイルの弁当だ。

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排骨からは、ほのかに台湾の香辛料のかおりが漂ってくる。比較的あっさりした味だ。もちろん、味付け自体が軽めというのもあるが、肉にはスペアリブではなく、豚ロースが使われているとのこと。ということは、厳密には「排骨(スペアリブ)」ではないのだが、これはこれで美味しい。

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でも何か本場と違うよね……。というのも、お弁当が冷めていたのである。日本の駅弁なら普通のことだが、お弁当も温かいのが台湾式だ。レンジで温めたところ、ホカホカの方が100倍ウマかった! 断然、温めて食べる方がオススメである。やっぱり台湾の駅弁は温かくないとね!!

・これで680円なら優秀!

お弁当が冷たい状態で売られていること、また、卵が、鉄板の煮卵ではなかったり、高菜が入っていなかったりと、「台湾の駅弁」だと思うと、物足りなさを感じる人もいるかもしれない。

しかし、野菜の味付けはバッチリだし、排骨は台湾の牛肉麺店『三商巧福』の秘伝の味付けだという。そもそも、日本で台湾の駅弁を買おうとしたら、たいてい1000円はするもの。これで680円なら優秀ではないだろうか。

・東武×台鉄=友好鉄道だった

ちなみに、なぜ東武鉄道で台湾の駅弁が売られているかというと、2015年に同社が台湾鉄道管理局と「友好鉄道協定」を結んだことによるという。なるほど、そういうことですか!! 「日本のお客さまにも台湾の味を堪能していただき、台湾への理解と相互誘客を図ることを目的として企画したもの」という願いが込められているそうだぞ。

だったら他の駅でも販売してほしいなぁ。東武商事に問い合わせたところ、販売場所は限られているものの、今のところ販売期間は決まっていないそう。とはいえ、いつ終了するかわからないかも!? 見つけたら早めにゲットしておいた方がいいかもしれない!

参考リンク:東武鉄道『台湾排骨弁当』(PDFファイル)
Report:沢井メグ
Photo:Rocketnews24.

▼北千住駅で……


▼「台湾排骨弁当」を発見!
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▼まるい容器が鉄道弁当っぽい
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▼中はこんな感じ
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▼これが “排骨”。温めた方が100倍くらいウマい!
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▼塩味の野菜がシンプルでいい。クコの実が独特だね
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▼卵は味付けなしのゆで卵だった。煮卵じゃなかったのがちょっと残念
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▼私が知ってる台湾の駅弁とはちょっと違う点もあった……けどやっぱり美味しい!
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