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突然だが皆さん! 石川県の名物と言えば何を思い浮かべるだろうか? 「治部煮」や「8番らーめん」、「とり野菜みそ」も捨てがたいが、この冬の季節なら断然「かぶら寿司」であろう!

……と言っても北陸以外では知名度がイマイチなかぶら寿司。筆者(私)も数年前に初めて食べたのだが、ああ、神様! なんでこんなに美味しいものを北陸に閉じ込めていたんですかぁぁ!? もっと早く出会いたかった、そう思うほど唯一無二のウマさなのである。

・石川の「かぶら寿司」

「かぶら寿司」は石川や富山の冬の郷土料理だ。寿司とは言うものの、ビジュアル的には完全に漬物である。塩漬けしたかぶらに、ブリなどの魚を挟み、発酵させた “なれずし” の一種なのだが、見た目は正直、地味。華やかさに欠けると言えるだろう。

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・クリーミィでめちゃウマい!

私もそう思っていました! 数年前、石川県の方にかぶら寿司を勧められたときのことだ。かぶの漬物が苦手な私は「せっかくだし、一口食べれば十分であろう」とポジティブとは言えない気持ちで食べたのだが……かぶら寿司に全力で土下座したくなった! うまい、うますぎるぞ、これ!!

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その味は、複雑にして芳醇。めちゃくちゃクリーミィだ。かぶらは嫌な苦味は一切せず、“シャキッ” と “ふわっ” の間の絶妙な歯ごたえ。そしてプリっとしたブリの旨味を米麹の優しい甘さがフンワリ包んでいる。まるで上品な和菓子のような甘さだ。

独特の味なので、たとえるのが難しいが、発酵系和風ミルフィーユとでも言えば雰囲気は伝わるだろうか? 一口だけのつもりが一人で半分以上食べてしまっていた。

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・神様、なぜ北陸に封印してたんですか!?

世の中にこんなに美味しいものがあったとは……! お菓子禁止で育てられていた幼少期、初めてチョコレートを食べたときの衝撃を思い出してしまった。ねえ神様、どうしてこんなに美味しいものを北陸に封印してたんですか!! もっと全国区になってもいいでしょッ!? 私のなかで完全に七不思議である。

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・鮭や鯖のかぶら寿司も美味しいよ

ちなみに、かぶら寿司は、石川の加賀地方の場合、ブリが主流とのことだが、かぶら寿司は地域や家庭によって味付けや具材が異なるという。鯖や鮭を挟んだものもあるそうだ。実際に、能登で鮭を挟んだものをいただいたが、これがまた美味。ブリよりもマイルドだったので、初かぶら寿司の人は鮭から始めてもいいかもしれない。

なお、かぶら寿司の旬は12月~3月あたりまでとのこと。東京ではアンテナショップでも手に入る。チーズが好きな人、日本酒が好きな人は特にチェックしてほしい一品だ!

Report:沢井メグ
Photo:Rocketnews24.

▼かぶら寿司が食べたい、でも今すぐ石川まで行けない……!
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▼ということで、銀座のアンテナショップに買いに行ったぞ!! 799円だった。
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▼日本よ、これが「かぶら寿司」だ!!
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▼米麹のあま~い香り
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▼絶妙な歯ごたえのかぶら、そしてプリプリのブリ
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▼アカン、見ているだけでヨダレが出ちゃう
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▼京男の和才記者も「全然知らなかった! 美味しいっすわ」
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▼かぶら寿司は冬の味覚! 年に一度の楽しみなのだ