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ベッキーさんの不倫騒動に、大きな波紋が広がっている。人気タレントだけあって、その影響は計り知れないだろう。また相手の川谷絵音さんが所属するバンド「ゲスの極み乙女。」の活動にも、何らかの影響が予想される。

今回の騒動で川谷さんが既婚者であることが判明したのだが、今後離婚については法廷で争われることになるかもしれない。そうなった場合、この騒動は離婚の争点になるのだろうか? 法律の専門家に聞いてみた。

・かなり近しい人がリークしたのでは?

ベッキーさんと川谷さんの不倫をスクープしたのは週刊文春である。掲載された記事を見ると、2人の親しげな姿と共に、コミュニケーションアプリ「LINE」のトーク履歴が載っている。これらの情報は音楽関係者から入手したとのことだが、あまりにもプライベートな内容であるため、かなり親しい人物でなければ、手に入れることが難しいはず。

・もし妻がリークした場合、離婚への影響はどうなる?

もしもこれが、川谷さんの妻からの情報提供だったと仮定した場合、離婚に関して、どのような影響があるのだろうか? 慰謝料にも影響を与えるのだろうか? これらの質問をアディーレ法律事務所にぶつけてみた。以下はアディーレの回答である。

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・今回の不倫騒動で川谷さんの妻はどうなるのか? 離婚の行く末は?

実際に離婚に至る場合と、至らない場合で、慰謝料の考え方が異なってきます。

■離婚しない場合

離婚しない場合は、「ベッキーさんと川谷さんとの交際関係」が夫婦関係を悪化させたこと自体に対する慰謝料となります。この場合、「肉体関係があったか」が相当重要な要素となり、そもそも肉体関係がなかった(立証ができない)のであれば、慰謝料自体が発生しない可能性があります。ただ、ホテルで宿泊したとなると、肉体関係がある程度推認されるとはいえます。

■離婚する場合

離婚に至る場合の慰謝料は、「円満な夫婦生活を破たんさせられ、婚姻関係解消により配偶者の地位を失ってしまった」ことに対する慰謝料という話になります。ですので、慰謝料の金額については、

1. 「夫婦関係を破たんさせ離婚に至らしめた原因」が誰にどれだけあるのか?
2. これにより被った精神的な苦痛がどれだけ大きいか?

という見地から、一切の事情を考慮して算定することになります。

もし今回、離婚に至る1番の原因が、「ベッキーさんと川谷さんの不倫関係」によって離婚に至る場合は、奥さんから、川谷さんとベッキーさんに対して、慰謝料請求ができることになります。

一方で、仮に奥さんが今回の記事のネタ元だった場合は、「夫の不倫を出版社にリークする」という行為が慰謝料の減額事由になる可能性はあります。芸能関係で活躍する夫の不倫行為をリークするという行為は、夫の今後の芸能生活に大きな影響を与える行為です。本来、夫婦は、円満な夫婦生活維持のために、互いに協力し合うべき関係であるところ、逆に夫をいわば貶める行為をしているわけですから、この行為も「夫婦関係を悪化させた」一事情と判断される可能性があるからです。

■慰謝料の算定要素について

慰謝料の算定要素について。慰謝料の算定要素は、明確な基準は少ないですが、離婚の原因を作った側の行動、不倫の期間や肉体関係の回数、不貞発覚後の対応、婚姻関係の実情、婚姻中の協力度、年齢、婚姻期間、子供の有無・年齢、夫婦関係を修復させるための努力の有無、等の一切の事情を考慮して判断されます。

■名誉棄損による慰謝料との関係

これとは別に、「不倫報道」によって、川谷さんやベッキーさんが名誉を棄損されたことに対する慰謝料(奥さん側が慰謝料を支払う可能性)も問題となりえますが、芸能人の不倫事案であること、本人も記事の内容をおよそ認めている様子であることから、名誉棄損が成立しない可能性が高い事案であるとは思います。

参照元:週刊文春WEB
取材協力:アディーレ法律事務所
執筆:佐藤英典
イラスト:マミヤ狂四郎

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