以前、タモリさんが “偽善” を薦めていた。なぜなら “偽善” は、人間関係を円滑にしたり、無用の争いを避けることが出来るからだ。なら “親切” にも同じような効用があるかもしれない。他人に親切にすると、関係が円滑になり、場の空気が柔らかくなり、そして、誰かを救ったりすることがあるからである。

例えば今回ご紹介する話も、“親切” が鍵となっていると言えるだろう。舞台は冬のギリシャ。夜になると、屋外はとても寒い。そこで、ある1軒のカフェが、閉店後の店を開放し、野良犬たちに寝床を提供してやっているのだとか……。

・閉店後に野良犬たちを招き入れる、ギリシャのカフェ

ギリシャのレスボス島に位置する1軒のカフェ「ホット・スポット(Hott Spott)」。暖かい印象のあるギリシャだが、やはり冬になると寒い。それが日が暮れた夜ならなおさらだ。そしてカフェの店主は、寒い屋外で眠らなければならない島の野良犬たちを、なんとか助けたいと思ったそうだ。

そこで店主は午前3時の閉店時になると、人間の客と入れ替わりに、野良犬たちを店内に招き入れ、寒さをしのげる寝床を提供しているというのである。

・カフェで眠る犬たちの写真が投稿され、ネット上で話題に

2015年12月、Facebook 上でカフェの取り組みが1枚の写真と共に紹介されたところ、「素晴らしい」と話題に。写真には、カフェのソファの上に丸くなって眠る何匹もの犬の姿が収められている。

海外メディア Independent / i100.co.uk が掲載したある地元民の声によると、このカフェは夏にも野良犬に扉を開放しており、野良犬が店の中に入ることも「みんな、問題ないと思っている」ということだ。

・シリア難民が多くやって来るレスボス島

レスボス島といえば、ヨーロッパを目指す多くのシリア難民がやって来る場所としても有名。

先述の写真を撮影したエフストラティオス・パパニスさんは、現在レスボス島では、難民に対しても、野良犬に対しても、手を差し伸べる人が増えてきていると説明しており、「人権や環境の問題に取り組もうと、地元の人々の結束が強くなっている」と述べているようだ。

確かに “小さな親切、大きなお世話” という言葉が当てはまる局面はたくさんあるかもしれない。けれども、寒い夜に暖かい場所で眠れる場所を提供する親切などは、この世に “なくてはならないもの” の1つなのではないだろうか?

参照元:Facebook Independent / i100.co.uk(英語)
執筆:小千谷サチ