自分の目が見えなくなってしまったら、どれだけ出来ることが制限されてしまうか想像してみてほしい。車の運転もできなくなるし、テレビや映画も、映像を楽しみながら視聴することはできない。だが、ある視覚障害者の男性は、そんな自分のリミットを押し広げるために、世界で最もハードなコースだと言われる、南米のインカトレイル・トレッキングに挑戦したのだ!

普通なら4日かけて歩くトレッキングコースを、なんと、彼は1日で制覇してしまったというのである!! 常に、自分の限界にチャレンジし続ける彼のストーリーから、きっと学べることがあるのではないだろうか。

・視覚障害者の男性がインカトレイルに挑戦!

南米チリにある空中都市マチュピチュは、インカ帝国時代の遺跡で世界遺産にも登録されている。この時代は車輪が存在しなかったため、マチュピチュへ行くには、人が歩ける幅の険しい山道を歩いて行くしかなかった。

標高6000メートルにもおよぶ、アンデスの山々を約42キロも歩くインカトレイルには、1500段の階段まで含まれている。ゆえに、通常ハイカーは、4日間かけて全コースを歩くのが普通である。そんな険しい道のりが、視覚障害者であるダン・ペルリンさんの前に立ちはだかることとなったのだ。

・4日間のコースを1日で達成する難関にチャレンジすることに!

アメリカのコロラド州出身のダンさんは、現在45歳。30代で錐体杆体変性(すいたいかんたいへんせい)のため視力を失った彼は、そのショックで鬱に悩まされたこともあったそうだ。しかし、彼は苦境から抜け出すべく、一念発起してマラソンを始めることに。

こうして体を鍛え始めた彼は、さらに自分の可能性を広げるために、インカトレイルに挑戦しようと思い立ったのだ。ダンさんは、彼の目の代わりとなる友人3人をガイドとして同伴し、4日間で行くコースを1日で達成する難関に挑むことにしたのである。

・視覚障害者として、初めてインカトレイルを制覇!!

朝4時半に出発したダンさん達は、夕方4時の日没までにゴールに辿り着かなければならない。だが、坂道が急で道は狭くて滑りやすいため、予定よりも一行のペースは1時間以上も遅れていた。

しかし、途中でなんとか遅れを取り戻した彼らは、日没から2分前の3時58分にゴール!! 不可能を可能にしたダンさんは、視覚障害者として、初めてインカトレイルを制覇した人物となったのである。

ダンさんの友人達は、「彼に感化させられることが多い」と語っているが、限界を決めるのも自分で、限界を押し広げられるのも自分だけだ。彼の真似はできないかもしれないが、少なくともお手本にして、少しずつでも自分の可能性を日々伸ばしていきたいものだ。

参照元:TwitterMashable、telegraph、incatrailperu(英語)
執筆:Nekolas

▼視覚障害者の男性が、初めてインカトレイル・トレッキングを制覇!!