灼熱の砂漠にそびえ立つピラミッド。建造から4500年以上経った今でもほとんど崩れておらず、その建築技術と知識は当時の文明のレベルを遥かに超越しているといわれる。神秘に満ちたその存在は、現在でも多くの謎を残し、世界七不思議の一つにも数えられているのだ。

そのピラミッドが栃木県にも存在するらしい。そんなバカな。ピラミッドの位置を何回 調べても、「エジプトのカイロから西へ13キロほど行ったところに……」という情報ばかりだったが、真偽を確かめるため、実際に栃木県へ行ってきたぞ!

・宇都宮から北へ50キロ

栃木県那須塩原市。のどかな田園風景を見ながら車を走らせていると……突然、目の前にピラミッドが出現。急すぎる登場にビクッとしたせいでハンドル操作を誤り、車ごと田んぼにダイブしそうになった。しかし、そこには確かに、青い空に突き刺さるような三角、さらには巨大なスフィンクスまでもが鎮座していたのだ。

そのスフィンクスの堂々たる姿は、まるで「私がオリジナルです」とでも言いだしそうなものだったが、放っているオーラは確実に珍スポット。珍スポット特有の「なぜ、そこに」という感じがたまらない。

・正体は温泉施設だった

で、ここの正体はというと…… “温泉とピラミッドを組み合わせた世界初の施設” こと『ピラミッド元氣温泉』なのである。源泉かけ流しの温泉は、「地殻エネルギー」と「宇宙エネルギー」の豪華コラボレーションによるもの。その効果は「生命力の強化」だという。

話が難しいという人も大丈夫。筆者もまだ理解できていないので、どうか安心してほしい。

・温泉は気持ちいい

大浴場へと続く通路には、古代エジプトの像や壁画のほか、仏像や中国の石などもテーマを無視して並んでいる。その先の「男湯」という普通の のれんを見て「あ、ここは温泉なんだ」と一安心。温泉はとても気持ちよく、確かに癒される。露天風呂やミストサウナなどもあり550円(平日)は良心的な値段だ。

さらに奥には、瞑想などをする「パワースペース」や、宿泊施設もある。全国各地から気功師や霊能力者が定期的に訪れては、エネルギーを充電しているという。また、地元では「エジプトに集合」という お決まり文句もあるらしい。

たしかに栃木県にピラミッドは存在した。そして栃木県のピラミッドもまた、エジプトのそれと同じく、人々を魅了する神秘が数多く隠されているようだ。ちなみに栃木のピラミッドは、西那須野・塩原ICから北東に2.3キロほど行ったところにある。

参考リンク:ピラミッド元氣温泉HP
Report:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.
[ この記事の英語版はこちら / Read in English ]

▼ここは栃木県である

▼平日は550円、祝日は650円。宿泊もできるぞ

▼大浴場へ行く通路


▼「男湯」の のれん

▼地球遺産という扉も

▼こちらのパワースペース内には巨大な水晶と金箔を施したケヤキの木がある

▼気になるパワーカードは売り切れだった

▼外の宿泊施設。絵がシュールである

▼外には足湯も。見てはいけないものを見てしまった気がする

▼これがエジプトのピラミッドだ!

[ この記事の英語版はこちら / Read in English ]