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ロケットニュース24で働き始めて1カ月が経過した。先輩達は優しい人ばかりだし、同期は人間的にできた人ばかりで、おかげさまでなんとか仕事を続けられている。この仕事を始める前、私(中澤)は無職だった。巷(ちまた)で話題のニートである。

去年2014年の12月に職を失ったのだが、そこからロケットニュース24に採用されるまでのニート期間、普通に暮らせていたのは失業保険のおかげだ。ハローワークには足を向けて寝られない。しかし、つい最近、電気とガスが止まった……。

・帰って寝るだけの毎日

ロケットニュース24での1カ月はあっという間だった。半年以上ニートの引きこもりで昼に寝ていた人間が、9月1日から週5で9時間出社するようになったのだ。ドラゴンボールで言うところの重力10倍で修業をしてるようなものだ。言うまでもなく家に帰ったらシャワーを浴びて寝るだけの毎日となった。

・お湯が出ない……

そんなある日のこと。家に帰りつき、シャワーを浴びようとしたらなかなかお湯にならない。出しっぱなしにすること数分。再度触れたシャワーは雨に打たれているかのように冷たかった。「冷たッ! これ……、無理無理無理!」

ガスが止まっている……。ニート期間で料金を滞納していたところに、労働の疲れで電気代やガス代を払う気が起こらなかったため、支払いをしていなかったのが原因だ。しかしガスが止まったら滞納分を払って、ガス会社に電話すればいいだけの話である。

・ガスが復旧しない一夜

そこでハッと気付いた。携帯、会社に忘れてんじゃねえかよ……! そう……、電気ガスが止まった場合、支払いをしても電話をしないとなかなか復旧しないのだ。携帯が手元にない → ガス会社に電話できない → ガスが復旧するわけがない → 今晩は風呂に入れないという現実が、10倍の重力の上からさらに重くのしかかってくる。

こうなることはわかってたはずなのに……、わかってたはずなのに!! しかも、何で今日に限って携帯忘れてんだよ、俺! だが、事件はこれだけでは終わらない……。

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・翌日電気も止められた

次の日、1日が終わって家に帰ってみると電気が止まっていた……。まさかの二段構え。仕事後にバンドリハがあったため、もう電気会社が営業を終了しているのだ。ガスがあっても、電気がないと私の家の給湯器は生き返らない。死んだままだ。つまり、お湯が沸かせない……。2日連続で風呂に入れないことを帰宅して3秒で理解した。

・その時芽生える意外な感情

その時点で膝から崩れ落ちそうになったのだが、グッと耐えて、私は水道の蛇口を捻った。水の流れる音がする。良かった……水は止められてない……。水の流れる音でここまで安心できるのは遊牧民か私くらいのものだろう。
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・お湯が出ることのありがたさ

さらに次の日、やっと電気とガスが戻りシャワーを浴びた時は泣き崩れそうなほど感動した。当たり前の存在すぎて、そのありがたさを忘れがちなライフライン。お湯が出ないのは想像以上にへこむので、支払滞納には気をつけよう!

執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.

▼ニート時代の部屋……気づかぬうちに心が荒んでいた
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▼電気が止まった時用にロウソクを持っておくと便利だ。意外と明るいぞ!
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