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ウソだと思うかもしれないが、私(中澤)はケンタッキーフライドチキンを食べたことがない。これはマジだ。今現在も金がなさ過ぎて、容易に購入することができない。

そんな私は、ファーストフード店の中でもケンタッキーに敷居(しきい)の高さと高級感を覚える。田んぼだらけの田舎町生まれの私にとって、たまにCMで見かける大ぶりのフライドチキンは憧れの対象であり、「カーネルサンダース」は幸せの代名詞だった。

そのケンタッキーがこの度、45周年記念の商品の販売を開始した。その名も「焼きフライドチキン」。焼くとはどういうことだ? それはフライドチキンと言えるのか? 私の頭は疑問符で一杯になった。

なにはともあれ、ケンタッキーが45周年で販売する商品なのだ。きっと夢の味がするに違いない。そして、ケンタッキーデビューをするには絶好のチャンスであると言える! これは食さねばなるまい! 自然と私の足はケンタッキーに向かって歩き始めていた。

・揚げてから、さらに焼く

店舗の前に掲げてある新商品紹介の看板に書かれていたのは、“揚げた後にオーブンで焼く” といった工程。なんだその画期的な作り方は? 一体全体、どんな味がするのだ!? はやる鼓動を抑えるのに精一杯だ。

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・はじめての焼きフライドチキン

まず気になったのが、メニューに踊る「はじめての焼きフライドチキン」という文字。お前も……はじめてなのか? もしかして……はにかんでいるのか!? それとも……私の気持ちを代弁してくれているのかーッ!! とにかく、お互いにとって “はじめて” なのは間違いない。

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・従来のフライドチキンより薄い色

従来のフライドチキンも購入して並べてみると、明らかに今回登場の「焼きフライドチキン」の方が色が薄い。しかし、しつこくて申し訳ないが、ケンタッキーフライドチキンを今までの人生で食べたことがない私は、どちらが正しいのかが分からない。誰か教えてくれ! この世の中に正しいことなんてあるのか!?

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・滴る肉汁

焼きフライドチキンを割いてみると、みるみるうちに肉汁が滴る。旨みを閉じ込める丁寧な仕事だ。すまないが、シェフを呼んでくれないか?

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・カリッカリの衣の向こう側に内包された柔らかな宇宙

歯が衣に当たる瞬間、私は確かにサクっという音を聞いた。そして、衣の向こうに永遠とも思えるような肉の柔らかさを感じた。肉汁をまき散らしながら肉が割けていく。そこにあるのは宇宙だった。従来のチキンと焼きフライドチキンとを食べ比べてみると、明らかに焼きの方が柔らかい。

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きっと私は、革命の瞬間に立ち会っている。そう確信するのに十分な商品だった。私のような奇跡を体験したい方は、是非、ケンタッキーに足を運ぶことをオススメする。

参考元:ケンタッキーフライドチキン「焼きフライドチキン」
Report:中澤星児
Photo:RocketNews24

▼従来のフライドチキン(右)と焼きフライドチキン(左)
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▼同席した佐藤記者がむさぼる
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▼肉汁をまき散らす肉
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