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キターッ! 今年もiPhoneの季節がめぐってキターッ!! 2015年9月25日に発売となった iPhone6s / iPhone6s Plus。今回から、噂されていたように中国が1次販売国に仲間入り。日本への供給量に影響が出ないか心配している人もいるかもしれない。

やはり、中国の莫大な需要が無視できないレベルに成長しているということなのだろうか。でも、中国の iPhone は日本より高額だ。熱狂しているのは一部の富裕層だけなんじゃ……。ということで、中国武術の源流『少林寺』の僧侶にスマホについて聞いてみた。

・少林寺僧に聞いてみた

iPhone6s 発表前の2015年夏、筆者(沢井)は河南省・鄭州にある嵩山(すうざん)少林寺を訪れた。参拝者という名の観光客がワラワラいるなか、境内で、複数の少林寺僧がスマホをいじっていた。少林寺にいたガイドさんによると、接客中の僧侶と喋るのは特に問題ないというので、話しかけてみることに。しかし「僧侶の写真は絶対にNG」だそうだ。

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さて、少林寺と言うと武術が有名だが、少林寺僧の話によると、彼ら全員が武僧というわけではなく、「禅」、「武」、「医」の3つの部門に分かれているという。この3つの部門はほとんど交流がないのだとか。ちなみに話を聞いた僧侶は「禅」の修行をしているとのことである。

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・やはりiPhoneですね

それはさておき、参拝者が来ると、実に紳士的な対応をしてくれる少林寺僧だが、話が終わると、目線はスッーとスマホへ戻っていく。あ、アングリーバードの壁紙。あ、Android 端末だ! Android ユーザーなんだ~!

さらに話を聞いているうちに、機種の話に。現在、使っているのはサムスンのギャラクシーであるそうだ。スマホの機種の話に花が咲いたので、「欲しいスマホは何ですか?」とズバリ聞いてみると……このような答えが返ってきた。僧侶「やはり iPhone ですね」

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・iPhoneが欲しい理由に泣いた

そうなんや! やっぱり iPhone なんや!! 新しい iPhone のことは気になっているようである。彼だけでなく、周りにいた僧侶も「iPhone が欲しい」と言っていた。中国スマホの星「小米(シャオミ)」じゃなくて、iPhone なのか……。

どうしてiPhoneなの? その質問をぶつけたところ、意外な答えが返ってきたのだ! 「両親が安心しますから」

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“カッコイイから”、とか “使いやすいから” ではない! 両親が安心するから iPhone が欲しいなんて初めて聞いたわ!! それだけでも、何か胸に刺さるものがあったが、よく考えてみると……。

中国の iPhone は高い。物価のわりに……なんて話ではなく、ガチで日本より高い。そんな iPhone を買えるということは、もしや、“高価な iPhone を買えるんだがら、ちゃんとご飯も食べられているよ” というメッセージなのではないだろうか? そう思うとなんか泣けてきた。

・ちなみに、スマホで何やってるの?

と、こちらが胸アツになっているのを横目に、少林寺僧は、話の合間合間にスマホを触りまくっている。何をしているのか聞くと、中国版LINEこと「微信(WeChat)」で、高僧の北京出張にカバン持ちとして同行した同僚に連絡をしているとのことだった。

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業務連絡中!? それともただの仲良しメール? いずれにせよ、少林寺というと、伝統の方が強調されがちだが、実はバリバリ IT化が進んでいるという。そんな少林寺でも iPhone は大人気のようだ。

★こちらもどうぞ!→シリーズ・沢井メグの「突撃少林寺」

参考リンク:CNET(中国語)
Report、絵:沢井メグ
Photo:Rocketnews24.
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▼余談だが、少林寺がある鄭州では iPhone4s がそこかしこで売られていた(2015年夏)
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▼嵩山少林寺!
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▼拝観料は高いけど楽しいよ! なんと100元!!(約1900円)
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