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洋食の定番メニューといえば、ステーキ・ハンバーグやエビフライなどなど。誰もが簡単に思い浮かべることのできる品々だ。では質問したい。皆さんは「ボンボーヌ」を知っているだろうか? これは洋食の定番ではないのだが、初めて食べた人でも慣れ親しんだような懐かしさを感じる一品である。

ボンボーヌとは、東京・東中野の「Restaurant ITO」の看板メニューである。どこのレストランでも食べられるようなシンプルな料理だが、ここでしか食べることができない。「まいう~!」でお馴染みの石塚英彦さんも絶賛したという料理なのである。

・JR東中野からすぐ

お店はJR東中野駅の西口から徒歩数分のところにある。東中野といえば、2014年8月に紹介したそうめん専門店の「阿波や壱兆」が思い出される。ITOはこのお店のすぐ近くだ。

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・1969年からある老舗洋食店

この地で古くから営業をしており、お店のHPを見ると創業は1969年なのだとか。驚いたことに、私(佐藤、41歳)の年齢よりも長く商売を続けているのである。老舗中の老舗洋食店だ。店内はカウンターのみで10席にも満たない。この少ない席数で長らくお店を続けてきたということは、常連客に愛されてきたということなのではないだろうか。

・看板メニュー「ボンボーヌ」

さて、私が訪ねたのは木曜日。店のなかにある営業時間の看板を見てみると、定休日は木曜日。 あれ? なんで今日営業しているんだろう。どうやら、木曜のディナー営業を休んでいるそうだ。とにかくここの看板メニュー、ボンボーヌを注文した。この料理、作り方はとてもシンプル。地熱皿にひき肉を敷き、そのうえからデミグラスソースとベシャメルソース、チーズをのせてオーブンで焼くだけ。特別なものは何もない。

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・ソースだけでご飯3杯

約15分して、アツアツの状態で提供される。これとご飯、サラダ・スープがセットになっている。一口食べてみると猛烈にアツい! ハフハフしながら冷ましつつ、ゆっくりと味わう。ここのデミグラスコースは旨みが深く、チーズベシャメルソースのコクも相まってめちゃくちゃウマい! 主役はひき肉のはずなのだが、このソースだけでご飯3杯はイケそうだ。

・ここでしか味わえない

料理そのものに目新しさはない。その気になれば、どこでも食べられるような一般的な料理である。しかしこのデミグラスソースのウマさは、ほかではなかなかマネできないだろう。老舗だからこそ味わえる、味の奥深さをひしひしと感じる。カレーやハンバーグ、オムライスも良いだろう。しかしボンボーヌはここでしか食べることのできない味だ。

ちなみにボンボーヌとは、お店のオーナーが作り出した造語なのだとか。「美味しい」という意味を持っているそうである。月に1度は食べたい味、美味しいボンボーヌは深まり行く秋に、まったくふさわしい味である。

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・今回紹介した店舗の情報

店名  Restaurant ITO
住所  東京都中野区東中野1-57-2 柴沼ビル1F
営業時間  ランチ11:30~14:30(平日のみ)、ディナー18:00~23:30
木曜11:30~14:30、日祝18:00~23:30
定休日  なし

Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24

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