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世界中のプロレスラーに「同業者で一番尊敬しているのは誰か?」と尋ねたら、おそらくこの人が1位になるハズだ。“ネイチャーボーイ” ことリック・フレアーである。「ほうき相手でもプロレスができる」と言われた試合巧者ぶりは、第一線から退いた今なお多くのプロレスラーに影響を与え続けている。

フレアーはいわゆる筋肉ムキムキのパワーファイターではなく、「ずる賢く立ち回り・相手を引き立て・自らも輝く」タイプのレスラー。その最大の見せ場は……相手の攻撃を受けた後に発生する、『華麗なる顔面受け身』である。

・リック・フレアーとは

まずはリック・フレアーについてご紹介したい。通算16度の世界王者に輝いたフレアーは、タイプ的には真逆のハルク・ホーガンと共に、アメリカンプロレスの象徴とされるレジェンドレスラーだ。

ホーガンが自ら強烈な光を発する “太陽” だとすれば、フレアーは相手の光を受けて輝く“月” で、そのやられっぷりは対戦相手の魅力を限界まで引き出す。これが世界中のプロレスラーからリスペクトされている最大の理由である。

観客も悪役であるフレアーを憎みつつも、いつの間にか彼の試合に夢中になってしまう。中でもフレアーがコテンパンにやられた後の『顔面受け身』は試合のハイライトと言ってもよく、観客を熱狂の渦に巻き込む伝説的なムーヴなのだ。

・もはや芸術レベル

基本的な流れは、まず相手の強烈な攻撃を受ける。受ける! 受ける!! 受けるッ!! ……からの真顔で数歩スタスタと歩き、観客に「効いてないのか!?」と思わせたところで顔面から倒れ込む、というもの。この一見コント的な動きが、芸術としか言いようがないレベルに達しているのだ。

論より証拠、詳しくは動画をご覧いただきたい。プロレスファンはもちろん、プロレス初心者でもフレアーの一挙手一投足に見入ってしまうハズだ。そして最後には、「芸術レベルだ!」と納得いただけることだろう。

参照元:YouTube
執筆:P.K.サンジュン

▼華麗なる顔面受け身をとくとご覧あれ。「Ric Flair flops」だ!