全国の花粉症のみなさんに、お伝えしたい。本日、2月20日は「アレルギーの日」であるッ! うれしくねぇぇぇぇ‼︎ という声が聞こえてきそうだが、かくいう私(筆者)も、残念ながら花粉症である。

花粉に思いをはせるだけで顔がかゆくなってくるが、花粉シーズンはこれからが本番。これから本格的に一戦を交える相手について、少し考えてみるのも悪くないかもしれない。

・なんで今日がアレルギーの日?

まず、本日2月20日がなぜ「アレルギーの日」と呼ばれているのだろうか? これはかつて、免疫学者である石坂公成・照子夫妻が、『 IgE抗体』というアレルギーを引き起こす物質を発見し、それを1966年(昭和41年)2月20日、米国で行われたアレルギー学会で発表したことにちなんで制定された記念日なのだ!

・花粉症の発症は「コップがあふれたから」という説明は正しいのか

以前、「花粉症を発症するのは、吸収した花粉の量がコップの容量を上回ってあふれたから」といった説明が流行ったことがあった。コップの大きさは人それぞれだというその理論によると……。

20年以上前に発症した私のコップはおちょこ程度だったことになり、今発症していない人は、ビールピッチャー分以上のサイズを誇っている……ということになるが、本当にそうなのだろうか?

・実はちょっと違うらしい

「コップがあふれる」ときくと、それぞれの持つコップ……すなわち “花粉キャパ” の大きさが、あらかじめ決まっていて、花粉を吸い込むたびにそのキャパは狭まっていくようなイメージ。これだと、ゆくゆくは大半の人が花粉症を発症するかのように思える。

だが、実際のところ、 “花粉キャパ” とは、花粉などの刺激に対する「抵抗力」のことであり、その大きさ(強さ)は、体調と同じく日々変動するものであるという。ともあれ、いずれにしても、一度キャパをオーバーしてしまうと、終身名誉花粉症隊員となってしまうのは間違いないようだ。

・花粉症でも明るく生きている

なんだかちょっと悲しく重い空気になってしまったので、ここからは実際花粉に悩む人々が、症状に苦しみながらも、なんだかんだで明るく闘っている風景の一部をご紹介したい。

1:花粉の飛散前になにか対策はしているか?(薬・予防注射など)

・毎年、気づいたら飛んでいる。人生出たとこ勝負なので、事前に対策はせず、毎年泣いている。
・毎年、ゴールデンウィークを過ぎるころには花粉の存在を忘れ、毎年この時期に発症したら思い出す

なげいてるわりに丸腰なひとが多い……⁉︎

2:絶賛飛散中の間はどんな対策をしているか?

・ヨーグルトがよいと聞くので、必死に食べている。効いているかは不明。洗濯物はなるべく部屋干しか、取り込み時にバサバサ払いまくって、結局それを吸い込んで自滅している。
・耳鼻科に行って薬をもらうくらい。基本、諦めて耐える。
・とにかく掃除する。
・マスクをして、目がやばいときはしょっちゅう顔を洗う。
・部屋に入る前には、服や持ち物をはたく。手洗いして目に入らないようにする。つらいときは抗アレルギー剤を服用。

黙って耐え忍んでいるあたりに、侍スピリッツを感じる!

3:花粉に一言

・私はおしべではない!
・春が来ても憂鬱なのは全部お前のせい!
・無視している。思うことはない。
・年によって差があるのをなんとかしてほしい。全然平気な年もあるから、ニセ花粉症だと思われるのは心外だ。来るなら毎年来い。
・それでも私は花粉症ではない(と信じている)。

恨み辛みをぶちまける者。無視をキメこむ者。威勢を張る者。ガリレオ・ガリレイの名言『それでも地球は回っている』を彷彿とする発言で気取る者など……様々だ。

4:花粉症じゃない人々からの一言

・花粉症の人の「あ!花粉飛んでる」とか「今日はスゴイ(飛んでる)」という言葉には「あんたのほうがスゴイ」と思っている。花粉を感知するなんて、超人のなせる業としか思えない。
・知り合いがスギ林で仕事をした途端に花粉症を発症してしまったので、いつ誰がなってもおかしくないものだと危機感は持っている。
・弟のサッカー選手時代は、試合に集中するために注射してて可哀想だった (代わってあげたかった)。

超人認定してくれる人から、「明日は我が身」と身構える人、身代わりを買って出る人など、精神的なゆとりを感じるコメントが目立った。その余裕、羨ましい……!

・なんだかんだで強く生きている

人間の適応能力はバカにできない。花粉症である当人たちは顔面をかきむしって発狂しつつも、盛大に鼻をかみ、樹木の圧倒的繁殖能力に対峙している。今季、残念ながら花粉レンジャーデビューを遂げてしまう人もいるだろう。

想像を絶するムズムズに、我を見失うこともあるかもしれない。そんな時にはこの記事を読んで思い出して欲しい。同じ人間がごまんといることを。ひとりじゃないって、素晴らしい。

執筆:DEBUNEKO
Photo:RocketNews24.