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2015年も2月に入り、12球団がキャンプイン。その中で一際注目を集めているのは、メジャーリーグから日本球界へ復帰した松坂大輔投手(ソフトバンク)だ。連日報道されているように、彼の一挙手一投足に報道陣が殺到。その期待は高まり続けている。

しかし、9年ぶりの日本球界復帰ということで、中には「スゴいのは知っているけど詳しくは知らない」という人もいるだろう。そこで今回は、日本中を熱狂させた高校生の頃の彼を動画と共にご紹介したい。

・1998年夏の甲子園

数々の伝説を残してきた「平成の怪物」だが、中でも有名なのは1998年夏の甲子園だ。松坂投手を擁する横浜高校は、前年の新チーム結成から無敗と向かうところ敵なし。春のセンバツも優勝し、他校から完全マークされて夏を迎えた。

とはいえ、その強さは止められない。順調に地方予選を突破し、甲子園に駒を進めると、大会が始まっても、柳ヶ浦高校、鹿児島実業、星稜高校を撃破。優勝という糸にたぐり寄せられているかのように勝ち上がっていった。

・PL学園との死闘

そして迎えたPL学園との準々決勝である。延長に突入してもなお、決着がつかず、突き放しては追いつかれる……という一進一退が続く死闘となった。17回までもつれ、再試合になるだろう。誰もがそう思い始めていた。

しかし、横浜高校は17回に三度勝ち越し。最後までマウンドに立ち続けて完封した松坂投手の球数は、なんと「250球」にも達していた。勝者が涙し、敗者が笑顔になる……そんな死闘を物語るような光景も印象的な試合であった。

・松坂投手が投げることで試合が動く

また、劇的な勝利はそれだけではない。翌日の準決勝・明徳義塾戦でも横浜高校は、窮地に立たされた。PL学園戦で延長まで投げ抜いたことで、松坂投手はレフトで先発。8回まで6点ものリードを許す展開となってしまう。

しかし、横浜高校は8回裏から怒濤の反撃。まず4点を返すと、9回表のマウンドには満を持して松坂投手が登場した。そして三者凡退でピシャリと抑え、9回裏の攻撃で一気に逆転。2イニングで6点差をひっくり返してみせたのだ。

・ドラマのような優勝

もうこれ以上のドラマはない。そう、誰もが思うところだが……決勝の京都成章戦では、ご存知ノーヒットノーランの大偉業。松坂投手は自ら優勝に華を添えた。ちなみに横浜高校は国体を含め、公式戦で44連勝。無敗で1年を締めくくっている。

・新たな伝説に期待

そんな高校生にして日本中で知らない人はいない存在となった松坂投手だが、約17年もの月日が流れてた今、世間のイメージは昔と異なる。2011年の右肘手術後は、なかなか活躍できないシーズンが続いたことで、今季の活躍に懐疑的な見方も少なくはない。

しかし、「松坂世代」と呼ばれる選手たちの中心である彼が、このまま終わるはずもなかろう。古巣との対決、日本ハムの大谷選手との勝負などなど、楽しみはいくらでもある。むしろ新たな伝説を作ってくれることに期待したい。

参照元:YouTube
執筆:原田たかし
イラスト: マミヤ狂四郎

▼伝説となっている98年甲子園の準々決勝〜決勝

▼プロデビューも衝撃的だった

▼イチロー選手との初対決では3三振を奪っている


▼ぬりえもあるぞ!
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