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これから紫外線が強くなる季節、特に女性は日焼け対策を万全にするため、SPF(紫外線防御指数)の高い日焼け止めを購入し始めている人もいるだろう。しかしある研究で「SPF50の日焼け止めでも完全に肌を守ることはできない」との結果が発表されたのでお伝えしたい。この夏は、普段以上に日焼け対策を施したほうが良いかもしれない。

・世界初となる皮膚癌の分子研究

英マンチェスター大学とロンドン癌(がん)研究協会の研究チームが、悪性度が高い皮膚癌として知られる悪性黒色腫がどのようにして発生するのか、世界初となる分子研究を行った。現在イギリスでは、毎年1万3000人以上が悪性黒色腫と診断されており、国内で5番目に多い癌疾患である。

・皮膚癌を抑制する「癌抑制遺伝子 P53」

紫外線に当たり過ぎると、複数の遺伝子に異常をきたし癌細胞が発生するが、それを防ぐのが “ゲノムの守護神” とも呼ばれる「癌抑制遺伝子 P53」だ。P53 が紫外線によって引き起こされるデオキシリボ核酸(DNA)損傷に応答して、細胞内のタンパク質分子が四量体を形成することにより、癌抑制機能を発揮するのである。

・日焼け止めだけでは DNA 損傷を止められない!

しかし今回の研究で、SPF50 の日焼け止めを塗っても紫外線を完全には防止できないことが判明した。日焼け止めは、日焼けと短期間の肌への害を和らげることは可能だが、皮膚癌といった長期にわたる肌へのダメージを完全には回避できない。日光に当たり P53 が損傷すると、さらなる紫外線からのダメージに耐えられなくなり、結果的に腫瘍ができやすくなってしまうのだ。

・日焼け止めだけでなく他の対策も必要

“日焼け止めをたっぷり塗っておけば長時間日焼けしても大丈夫だ” という過信が、紫外線への露出過多を招いてしまう。よって必要以上に紫外線を浴びる時間が長くなる場合は、日焼け止めだけに頼らずに、日傘や長袖長ズボンで完全に紫外線から肌を守ることが推奨されている。

外に出て日光を浴びることで、歯や骨の形成に必要なビタミンDが合成されるので日焼けも必要である。だが日焼けは、皮膚がん以外にもシミやシワといった肌トラブルの原因にもなるので、これからの季節は日焼け対策を万全にして海水浴などのレジャーを楽しみたいものだ。

参照元:Mail Online(英語)
執筆:Nekolas
Photo:Rocketnews24.