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今、中国で一人の若い消防士に賞賛の声が寄せられている。彼は、被害の拡大を防ぐため、炎を噴くガスボンベを抱えて、火の中から飛び出したというのだ。ボンベからは、火柱が上がっており、いつ爆発してもおかしくない状況だったという。

・26歳の若き隊員

話題となっているは、中国湖北省武漢市の消防隊員・皇甫江武(こうほ・こうぶ)さん(26)だ。中国では珍しい2文字の名字である。

・飲食店で出火

2014年1月、同市の飲食店で出火。火事の一報を受けた際、「全員出動」要請があったという。この「全員出動」は、火事現場に人が閉じ込められている可能性があるということ。それほど大きな火事だったというのだ。

・燃え盛るガスボンベを担ぎ出す

出火元の厨房では6つのガスボンベが燃えていた。現場では、どんどん温度があがっていく。数人で消火活動にあたったが、バルブが燃えてしまいガスを止めることも、消火も困難となった。そんな最後の1本を皇甫さんが担ぎ出したというのである!

ボンベの重さは15キロだ。しかも轟々と炎が噴出しており、いつ爆発してもおかしくない状況だったそうだ。しかし、皇甫さんは命の危険を顧みず、落ち着いて行動したのである。彼がボンベを火事現場の外に出したことで、さらなる被害を防ぎ、消火にも成功した。

怖くなかったのか、という質問に対し「そんな多くのことは考えられません。外に出さなければ、周りの人が危ない。だったらやるしかないでしょう」とのことだ。

・契約職員だったことが判明

「あの勇気ある消防士は誰?」と話題になったところで、皇甫さんの身分が正職員ではなく、契約職員であったことが判明したそうだ。正職員と契約職員では基本的な待遇は変わらないが、契約職員は特定の部隊には所属しないので、賞与も昇級もないそうだ。

手柄を立てても、給与には跳ね返ってこない。だが皇甫さんは「消防士の責務に正職員も契約職員もありません」と話している。このことを知ったネットユーザーからは、「カッコイイ!!」、「彼は真の消防士だ」、「こういう人こそ正職員として採用すべき」などと、さらに多くの反響があった。

・契約更新の予定なし → 更新することに

実は、皇甫さんはこの4月末で待遇の問題から消防士を辞める予定だったという。しかし、ネット上で注目を浴びてから契約更新をすることを決めたそうだ。彼は、その理由を「辞めても、今は職探しも大変ですから」としているが、一方で「みなさんの励ましがターニングポイントになった」とも話している。

さらに「自分が有名になったとは思いません。ただ、我々の職務はあまり知られていないので、多くの人が知ってくれたことは、私の頑張る力になります」と、話しており、今回、話題になったことが少なからず影響したようである。

皇甫さんのように使命感を持った人物が消防にいれば市民も安心だろう。彼に通じる人物を育成し、定着させていく仕組みが必要なのかもしれない。

参照元:新華網(中国語)、YouTube
執筆:沢井メグ

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