2013-12-16_144727
いま、ある「小さな手話通訳者」がインターネット上で注目されている。それは幼稚園で行われたクリスマスソングの合唱のときだった。ほかの園児が楽しそうに同じ振付けで踊っているなか、一人だけ全く違う動きをする女の子がいたのだ。

女の子の動きはデタラメではない。意志を持って小さな手を一生懸命動かしている。そう、彼女は耳が聞こえない両親のために歌詞を手話で通訳しながら歌っていたのである。 

・ひとり手話で歌う女の子

動画「KODA in Kindergarten Holiday Concert」には、ほかの園児らと共に中央に一人の女の子が映し出されている。彼女の名前はクレアちゃん、5才だ。そして、クリスマスソング『Santa is his Name-O』が始まると……彼女は両親のために、ひとりアメリカ手話(ASL)で歌を歌い始めたのである!

・クレアちゃんの感情豊かな手話通訳

クレアちゃんは、単純に歌詞を通訳しているだけではない、歌詞の内容にあわせて笑顔になったり、ビックリした顔をしたりと表情をクルクルと変え、感情豊かに歌を伝えている。彼女の手話からは、音楽のにぎやかさや会場の楽しい雰囲気が生き生きと伝わってくるようだ。

・ネットユーザーの声

「クリスマスのコーラスは全ての人のために!」
「なんて可愛い通訳なの!」
「まだ小さいのにこんな心遣いができるなんて素晴らしい」
「見ていてとても幸せになった。何度でも見てしまう」
「彼女は天使だ」
「私も手話を習おうかな」
「涙が出そうになった。全ての人にメリークリスマス!」

また、先日南アフリカで行われたネルソン・マンデラ元大統領の追悼式典で、手話通訳者がデタラメな通訳をして批判されている件を引き合いに

「クレアちゃんこそ本物の通訳だ。マンデラ元大統領の追悼式典の手話通訳に見せてやりたい」
「マンデラ元大統領の式典でも彼女のような心ある通訳がいればよかったのにね」

と、コメントするネットユーザーもいる。

・娘の手話の上手さに両親もビックリ!

母親のローリさんによると、両親ともに聴覚障害を持っているため、コッホ家の第一言語は手話であるという。さらに、クレアちゃんは、すでに手話だけでなく読唇術も身につけているそうだ。とはいえ、娘の手話がこんなに上手だったというのは、両親にとっても意外だったという。

ネットユーザーからも彼女の手話通訳のスキルに驚きの声が寄せられているが、人々を感動させているのは、何もそのスキルだけではない。やはり、クレアちゃんの「伝えたい!」という気持ちがひしひしと伝わってくる、心のこもった手話なのではないだろうか?

参照元:YouTubeKansascity Stargazing(英語)